トルコリラ/円(TRY/JPY)の為替チャート・予想・見通し

今週のトルコリラ(TRY)の見通し

トルコリラ円レポート月曜版

先週のトルコリラは、トルコ中銀の金融政策決定会合(定例)において、前週の緊急利上げと政策金利を1週間物レポレートへと戻したアクションに続いて、この政策金利を1.25%引き上げました。コンセンサスでは0.25〜0.5%程度の利上げに過ぎないだろうとの見方でしたからサプライズです。 最近のトルコ中銀はかなり大胆な引き締め政策を取り、それがワークしていることとなります。これで現在の政策金利は17.75%を中心に、翌日物借入金利が16.25%、翌日物貸出金利が19.25%、そして後期流動性貸出金利は本来のペナルティ金利として20.75%となりました。 トルコのCPIは直近で12.15%、PPIが20.16%ですが、国内のインフレ率(CPI)は体感ではPPIの数字に近いと言われています。先週の利上げで、20%という水準にかなり近づいてきましたが、最近の積極的な行動を見ていると、状況によっては引き締め姿勢をもう一段強める可能性はあるでしょう。 現状のトルコリラ高は、この中銀の積極的な引き締め姿勢に負うところが大きく、トルコリラ円で言えば史上最安値の22.27から先週高値の24.65までようやく急落前の水準に戻したこととなります。ただ、それでも急落前の水準に戻しただけですから、今後の経済指標(本日GDPは注目)等の状況によっては決して油断はできません。また、そろそろ選挙に向けて色々な動きが出てきそうですから、政治にも目を向けたいところです。(6/11)

TRY トルコリラ FX TRY/JPY 到達確率チャート

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トルコリラ(TRY)相場に関する経済カレンダー

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現在のトルコリラ相場の焦点

・米国との相互ビザ発行停止等関係悪化 ◎↓
・エルドアン大統領の権限強化による強権的大統領制への移行◎
・クルド系住民のテロのよる国内情勢不安定化○↓
・政情不安による海外資金の流出 ○

現在の日本円相場の焦点

・北朝鮮をめぐる地政学リスク ○
・日米金利差の拡大
・日銀金融緩和縮小の動き
 

トルコリラの為替レート推移

2005年末 2010年末 2015年末  
為替レート(対円) 87.14 52.56 41.18
為替レート(対ドル) 1.3510 1.5439 2.9172

日本円の為替レート推移

2005年末 2010年末 2015年末  
為替レート(対円) 117.75 81.12 120.22

トルコの経済指標の推移

2005年末 2010年末 2015年末   TRYへの
影響度 方向性
政策金利 6.50% 7.50% 8.00%(16/11/24)  
市場金利(3ヶ月)為替先物より算出(オファー) 14.82% 7.46% 11.47% 14.59%(18/1)  
市場金利(10年)カレンシースワップ 10.33% 9.61% 11.81% 12.23%(18/1)    
株価指数 39,778 66,004 71,727 114,366(18/1)  
実質GDP 3.80% 2.66% 4.00% 11.10% JUN 16  
消費者物価指数 7.72% 6.40% 8.80% 11.90% SEP 17  
失業率 10.40% 10.60% 10.80% 10.30% SEP 17    
経常収支 -4.44% -6.24% -4.40% -4.70% SEP 17    

TRY高/TRY安

日本の経済指標の推移

2005年末 2010年末 2015年末   日本円への
影響度 方向性
政策金利 0.15% 0-0.10% 0-0.10% -0.1-0.1  
市場金利(3ヶ月)為替先物より算出(オファー) 0.10% 0.34% 0.18% -0.03%(18/1)  
市場金利(10年)カレンシースワップ 1.61% 1.17% 0.53% 0.29%(18/1)  
株価指数 16,111 10,229 19,034 23,800(18/1)  
実質GDP 1.90% 3.50% 0.80% 2.50%(SEP 17)  
消費者物価指数 -0.10% 0.00% 0.20% 0.60%(SEP17)  
失業率 4.40% 4.90% 3.30% 2.70% (SEP17)    
経常収支 3.72% 0.54% 3.29% 4.00%(SEP 17)  

円安/円高

トルコの長期経済予測

3ヶ月後 半年後 2018年 2019年   TRYへの
影響度 方向性
先物による政策金利予想 7.52% 7.14% 7.01% 7.23%  
実質GDP予想 4.70% 4.00% 3.80% 3.90%    
消費者物価指数予想 10.00% 10.10% 9.50% 8.60%    

TRY高/TRY安

日本の長期経済予測

3ヶ月後 6ヶ月 2018年 2019年   日本円への
影響度 方向性
先物による政策金利予想 -0.0% -0.0% -0.0% -0.0%  
実質GDP予想 1.90% 1.40% 1.30% 1.00%  
消費者物価指数予想 0.40% 0.80% 0.80% 1.80%    

円安/円高

トルコの政治・社会情勢

日本の政治・社会情勢

トルコの経済情勢

トルコは過去10年高い経済成長を実現してきた。AKPを率いたエルドアン大統領の下で政治が安定したことが飛躍をもたらしたのは間違いない。しかし、2015年の与党単独過半数割れをきっかけに資金が国外に大量に流出、経済の低迷を招いている。加えて、2016年7月に発生したクーデター未遂事件後エルドアン大統領が非常事態宣言を行って、なりふり構わぬ反対派の粛清を実施、独裁的な政権運営を一気に加速、観光業が打撃を受けるなど国内経済は混乱している。この状況を受けて格付け会社はトルコの長期債務を投資不適格煮まで引き下げている。また、トランプ政権誕生による世界的ドル買いの流れの中でトルコリラは環のもっとも弱い部分とみなされており、史上最安値を更新している。

日本の経済情勢

政府・日銀による金融緩和が続く中、アベノミクスに一定の効果が見られており経済は上向き加減。ただし、引き続き原油安などの要因でぐインフレ率は低く、日銀は2%のインフレ目標の期限を数度にわたって後ろ倒しにするなど、回復力は当初見込みより弱い。そうした中で日銀は2016年2月16日より金融機関の日銀への当座預金の一部に史上初のマイナス金利を適用することを決めたが、イールドカーブ全体が低下、長期金利低下の金融機関等への弊害が大きく11月には短期長期両方の金利を誘導するイールドカーブコントロールに方針を変更。

トルコリラ通貨の概況・特徴

高金利通貨として注目を集めたが2007年のリーマンショック以降大幅に下落、以降対ドルでは長期下落傾向、2010年以降は対円では円安に伴い40円−50円のレンジでの推移となっている。政治的にも国内のクルド人問題、隣国シリアからのIS難民の通路となるなど不安定要素を抱える。経済は近年は1-5%の低位安定推移。金利も長期低下傾向にあるが、政策金利は為替防衛等のために乱高下することがある。金利にとらわれず売買双方の対応が必要な通貨である。

日本円通貨の概況・特徴

比較的経済が安定していて、戦争等の地政学的リスクからも遠い日本の通貨円は、このところスイスフラン等と同じ「危険避難通貨」として取り扱われる傾向があり、経済危機、戦争等のリスクが世界的に発生すると「有事の円買い」が発動されることが多い。そのためリーマンショック後の世界の経済危機に際してはゼロ金利の円に買いが集まり2011年から2012年にかけては80円を割る局面もあった。しかし、安部政権発足とともに黒田日銀総裁の追加金融緩和策とアベノミクスの相乗効果と、世界的な危機の後退から2013年以降円売りが進んだ。
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