米ドル/円(USD/JPY)の為替チャート・予想・見通し

今週の米ドル(USD)の見通し

大統領選はトリプルレッドを織り込みドル高地合い継続か

先週のドル円は週初は衆院選での与党大敗を受けギャップアップして始まり153.88レベルの週間高値をつけました。しかし長続きせずにすぐに反落、日銀会合と米国雇用統計という材料もあったことで、その後は153円台前半で横方向のもみあいが続きました。日銀会合は予想通りの現状維持であったものの同時に公表された展望レポートにおいて物価の上振れリスクへの言及があったことを材料に円買い、植田総裁会見もハト派的な色は見られず、152円割れを見ることとなりました。
そして米国雇用統計に向けては152円割れでは必ずカウンターで買いが出てくることから徐々にドル買い戻しが強まっていましたが、雇用統計は想定外の弱い結果となり改めて152円割れ。しかし、ハリケーンの影響が大きいと考えられること、米金利が4.38%台まで上昇したことで153円台まで買い戻され、引けは152円台後半と若干押したものの、振り返るとドルは強いという印象の一週間となりました。(11/4)

USD アメリカドル FX

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米ドル(USD)相場に関する経済カレンダー

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現在の米ドル相場の焦点

現在の日本円相場の焦点

 

米ドルの為替レート推移

2005年末 2010年末 2015年末  
為替レート(対円) 117.75 81.12 120.22

日本円の為替レート推移

2005年末 2010年末 2015年末  
為替レート(対円) 117.75 81.12 120.22

アメリカの経済指標の推移

  Nov
2005年末 2010年末 2015年末 直近   米ドルへの
影響度 方向性
政策金利 4.255 0.25% 0.50% 5.00%
(Oct./24)
 
市場金利(銀行間金利3ヶ月) 4.54% 0.30% 0.61% 4.85%
(Oct./24)
 
市場金利(10年)カレンシースワップ 4.94% 3.38% 2.19% 3.60%
(Oct./24)
 
株価指数 10,718 11,578 17,425 42,454.12
(Oct./24)
 
実質GDP 3.3% 2.5% 2.6% 3.0%
(Jun./24)
 
消費者物価指数 3.69% 1.69%0.70% 2.4%
(Sep./24)
 
失業率 5.00% 9.50% 4.90% 4.1%
(Sep./24)
     
経常収支 -5.57% -3.00% -2.60% -3.3%
(2Q/24)
     

U$高/U$安

日本の経済指標の推移

2005年末 2010年末 2015年末 直近   日本円への
影響度 方向性
政策金利 0.15% 0-0.10% 0-0.10% 0.25%
(Oct./24)
 
市場金利(3ヶ月)為替先物より算出(オファー) 0.10% 0.34% 0.18% 0.20%
(Oct./24)
     
市場金利(10年)カレンシースワップ 1.61% 1.17% 0.53% 0.92%
(Oct./24)
     
株価指数 16,111 10,229 19,034 39,595.00
(Oct./24)
     
実質GDP 1.90% 3.50% 0.80% 2.9%
(Jun./24)
     
消費者物価指数 -0.10% 0.00% 0.20% 3.0%
(Aug./24)
     
失業率 4.40% 4.90% 3.30% 2.5%
(Aug./24)
     
経常収支 3.72% 0.54% 3.29% 4.4%
(2Q/24)
     

円安/円高

アメリカの長期経済予測

2019年 2020年 2021年 2022年   米ドルへの
影響度 方向性
政策金利予想 1.90% 2.10% 1.90% 1.80%  
実質GDP予想 2.20% 2.00% 1.90% 1.80%  
消費者物価指数予想コア 1.90% 1.90% 2.00% 2.00%  

U$高/U$安

日本の長期経済予測

- 2019年 2020年 2021年   日本円への
影響度 方向性
先物による政策金利予想 - -0.03% -0.01% 0.02%      
実質GDP予想 - 1.00% 0.60% -      
消費者物価指数予想 - 1.80% 1.40% -      

円安/円高

アメリカの政治・社会情勢

日本の政治・社会情勢

アメリカの経済情勢

2015年12月のFOMCでFRBはゼロ金利政策を解除、政策金利の0.25%引き上げを決めた。これは米国がリーマンショック以降の景気後退局面をいち早く脱しつつあることの証左ととらえられた。2016年は中国を初めとする新興国経済の不安定化から景気が足踏み、当初予定されていたほどの金利の引き上げは実施されなかったが、11月に予想外のトランプ政権誕生が決まり、米企業の海外収益への課税、国内減税、保護貿易主義、インフラ投資などそれまで想定していなかった経済の動きが今後生じることとなり、ドルや株式市場にに資金が還流。中国の景気後退もどうにか踏みとどまる兆しを見せ、2016年12月にFRBは「景気に対する信任の証し」に再度金利を引き上げた。その後2017年に入ってからは、トランプ政権の財政刺激策の遅れや、「ロシアゲート」に象徴される政治の先行き不安から「トランプユーフォリア」は熱を下げながらも引き続き株式市場は活況、2017年も3回の利上げを実施した。2018年は新年早々株価が大幅に下落するなど波乱の幕開けに。2009年以降続いた株価の一方向での上昇に翳りがみられるようになった。トランプ政権の対中強硬政策が目立ち関税引き上げ合戦から世界経済に徐々に懸念が広がる。それでも米国は4回の利上げを実施。そして2019年、米景気の停滞感はさらなる広がりを見せる。年前半は政策金利を据え置いたFRBはついに約10年ぶり政策金利引き下げに転じた。

日本の経済情勢

政府・日銀による金融緩和が続く中、アベノミクスに一定の効果が見られており経済は上向き加減。ただし、引き続き原油安などの要因でぐインフレ率は低く、日銀は2%のインフレ目標の期限を数度にわたって後ろ倒しにするなど、回復力は当初見込みより弱い。そうした中で日銀は2016年2月16日より金融機関の日銀への当座預金の一部に史上初のマイナス金利を適用することを決めたが、イールドカーブ全体が低下、長期金利低下の金融機関等への弊害が大きく11月には短期長期両方の金利を誘導するイールドカーブコントロールに方針を変更。

米ドル通貨の概況・特徴

基軸通貨の地位が危うくなったと言われて久しいが、取って代わる通貨は今のところなく、依然として世界の為替市場の取引の88%が米ドルとの決済である(2019年国際決済銀行統計)。また、その比率は近年むしろ高まっている。(ユーロ32%、円17%)
一方で一時「有事のドル買い」といわれた「危険避難通貨」としての役割は近年薄れているように見える。2015年頃までは世界の主要国に先んじて景気の回復局面に入りつつあると目されていたことからドルが買われていたが、2016年には英国が国民投票で予想外にEU離脱を決めたことでリスク回避の動きが加速、ドルは対円ではリスク回避の円買いに押され100円割れ。しかし、11月に想定外のトランプ政権の誕生でドル円は一気に上昇、年末には118円台に達した。以後は2019年まで膠着状態が続き値幅は年々狭まる傾向となっている。

日本円通貨の概況・特徴

比較的経済が安定していて、戦争等の地政学的リスクからも遠い日本の通貨円は、このところスイスフラン等と同じ「危険避難通貨」として取り扱われる傾向があり、経済危機、戦争等のリスクが世界的に発生すると「有事の円買い」が発動されることが多い。そのためリーマンショック後の世界の経済危機に際してはゼロ金利の円に買いが集まり2011年から2012年にかけては80円を割る局面もあった。しかし、安部政権発足とともに黒田日銀総裁の追加金融緩和策とアベノミクスの相乗効果と、世界的な危機の後退から2013年以降円売りが進んだ。
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