やや広めのレンジ取引か、米指標に要注意
〇本日のドル円、149円台後半での一進一退を上抜け150.25示現後は150円挟みの揉み合いに
〇要人発言を受けた日米金利差縮小観測により、ドルの上値はしばらく重そう
〇本日は米10月雇用動態調査等、週末は注目の米雇用統計、それまではレンジ取引か
〇ドル高・円安方向、本日東京高値150.25レベルが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向、本日東京安値149円半ばをめぐる攻防にまず注目
〇欧米時間のドル円予想レンジ:149.20-150.50
<< 東京市場の動き >>
東京市場はドルが小高い。ややドル買いが優勢ながら150円台では上値も重く、上昇は限られた。
ドル/円は149.60円前後で寄り付いたのち、当初は上げ渋り。149円台後半での一進一退をたどるなか、上抜けるとそのまま150円台へ。日中高値の150.25円レベルを示現している。しかし、高値をつけたあとは動意が止まり、150円挟みの揉み合いをたどるなか、16時現在では150.10-15円で推移し欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは「各国政治情勢」と「米金融政策」について。
前者は、日本において石破内閣人気の無さ、そして政権不安がたびたび取り沙汰されることは周知のこと。しかし世界に目を向けると、日本以外でも政権与党が苦しんでいる先は決して少なくない。たとえば、ドイツはショルツ氏率いる連立政権がすでに崩壊、来年2月末にも連邦議会選挙が実施されると目されているうえ、韓国も先月初めに発表されたある世論調査で「内閣支持率19%」という結果が公表されている。そんななか、昨日はフランス首相が「予算案の議会通過へ強硬手段を発動」させたことに野党サイドが反発。内閣不信任案の決議が濃厚となった。現在のバルニエ内閣9月に発足したばかりだが、早くも崩壊の危機に立たされているようだ。今後の関連ニュースなどには注意を払いたい。
後者は、発表された米指標はまちまちながら、とくに注目されていた11月の製造業PMI確報や同ISM製造業景況指数はともに予想よりも好数字。為替市場でもドルの支援要因となったが、NY連銀総裁が「時間をかけて金利を中立にするのが適切」と述べたことに続き、ウォラーFRB理事はさらに踏み込んだ「12月のFOMCは利下げに傾く」と発言したことが流れを一変させた。2日のNY時間、ドル/円が149円割れを意識した展開になった一助となっていたことは間違いない。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場は、先週だけで5円を超えるドル安・円高が進行したが、今週に入り少しは落ち着いてきた感もある。おおまかに言えば、週明け以降は149-151円といったレンジ取引で、本日も基本的には前述2円レンジ内での値動きか。しかし、週末には注目の米雇用統計発表を控えていることもあり、仮に目先はレンジでも平穏は長く続くことがなさそう。次の動意に向け、しっかりしたリスク管理が望まれている。
市場は12月に実施される日米金融政策発表を注目。先週末から昨日に掛けての動きを振り返ると、日本は植田日銀総裁発言「データは想定通りで利上げ時期は近づいている」を受けた早期の利上げ期待が俄かに強まりつつある反面、米国は先で取り上げたウォラー発言をバックにした「12月利下げ」観測が急速に高まってきたようだ。つまり、「日本は利上げ・米国は利下げ」との見方が有力視されており、それからすると日米金利差はだいぶ縮小することになりそうだ。ドルの上値はしばらく重いか。
テクニカルに見た場合、ドル/円の上値がかなり重くなってきた感があり、リスクとすればドル安方向か。そんななか、一目均衡表の先行帯の雲の上限が149円半ば近くまで値を上げており、まずは同レベルをめぐる攻防が注視されている。また、雲の上限をしっかり下回ると、昨日安値149.08円がターゲットに。
それに対するドルの抵抗は昨日高値の150.75円。上抜ければ200日線なども意識されそうだが、さすがに遠そうだ。
本日は米経済指標として、レッドブック週間小売売上高や10月の雇用動態調査が発表される予定となっている。もっとも注目を集めているのは週末の米雇用統計であることに間違いないが、それに向けて発表される雇用データにはやはり注意を払いたい。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは149.20-150.50円。ドル高・円安方向は、本日東京高値にあたる150.25円レベルが最初の抵抗。超えると昨日高値150.75円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値でもある149円半ばをめぐる攻防にまず注目。割り込むようだと、昨日安値149.08円が意識されかねない。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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