東京市場のドルは154円前後、リバウンド期待もある中投資家は疑心暗鬼の状況に
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、154円手前でのもみ合いとなり円高ドル安は一服となった。
昨晩の海外時間では、米4−6月期国内総生産(GDP)速報値が前期から予想以上に伸びが拡大。消費も強く、さらに、先週分新規失業保険申請件数も予想以上に減少し労働市場の底堅さも明らかになり、早期の利下げ観測後退でドルの買戻しが優勢となった。ただ、4−6月期のPCE価格指数の鈍化でドル買いが限定的となったほか、日銀が来週の金融政策決定会合で金融政策を正常化するとの思惑を受けて、円売りも限定的となった。ドルは151円台から一気に154円台まで買い戻される展開に。
東京時間では、154円前後でのもみ合いとなり猛烈な円高ドル安の流れは一服している。日米株の急落でリスクオフのムードが強まり、日本銀行の金融政策決定会合への利上げ思惑がやや後退し、日本の長期金利の指標となる10年物国債利回りは一時1.050%まで低下。日米金利差縮小に絡んだ投機筋の円安ポジションの解消がようやく一服したようだ。
なお、8時30分に発表された7月東京都区部の消費者物価指数は前年比2.2%増と市場予想通りの結果となり、為替への影響は限定的となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:153円90銭
高値:154円13銭
安値:153円38銭
終値:153円68銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:166円95銭
高値:167円28銭
安値:166円45銭
終値:166円82銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:100円60銭
高値:100円88銭
安値:100円33銭
終値:100円70銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:197円81銭
高値:198円11銭
安値:197円22銭
終値:197円63銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:37792円87銭
高値:38105円96銭
安値:37611円19銭
終値:37667円41銭(前日比−202円10銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時30分、米、6月個人所得(前月比)、前回:0.5%、市場予想:0.5%
21時30分、米、6月PCEデフレータ(前年比)、前回:2.6%、市場予想:2.5%
21時30分、米、6月PCEデフレータ(コア・前年比)、前回:2.6%、市場予想:2.6%
23時00分、米、7月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)、前回:66.0
FRBブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛)8月1日まで
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間では、リバウンドの展開を期待したいものの、日本株の引け味の悪さなどが意識されてリスクオフの地合いのままとなりそうだ。6月PCEデフレータが市場予想を上回る数字となれば155円台回復の可能性もあるが、日米中銀会合を前に様子見ムードは強く、強いリバウンド相場は難しいと考える。
明日の未明に米商品先物取引委員会(CFTC)が公表する23日時点の投機筋の円売りポジションは、16日時点の19.8万枚から大幅に減少している公算が大きい。円買いポジションも4.7万枚から増加しているだろうから、差し引き15.1万枚の売りポジションは10万枚ほどまで減少しているだろう。それでも今年3月時点と同じ売りポジションの枚数であることから、もう一段の円高推移の余地はありそうだ。
日足の一目均衡表の雲下限や100日移動平均線をあっさり割り込んだが、5月3日の151円86銭手前の151円94銭で長い下影を残したことで、テクニカル的には反発が期待されそうな地合いと言えよう。投資家の疑心暗鬼は強いなか、100日移動平均線が位置する155円台半ばが短期的なリバウンドの戻りメドとなる。
今晩の海外時間は155円台回復を期待しつつ、投資家心理の悪化が意識されて戻りの弱い地合いを想定する。上値メドは155円40銭、下値メドは152円40銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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