東京市場のドルは154円台後半で推移、今晩も要人発言で上下に動く可能性アリ(24/11/21)

【本日の東京市場】

東京時間（日本時間8時から15時）のドル・円は、時間外の米10年債利回りも上げ一服となったことでドルは一時154円台を付ける場面も見られた。

昨晩の海外時間では、ボウマン連邦準備制度理事会（FRB）理事が「インフレの進展が停滞している」といったタカ派姿勢を受けて、長期金利がやや上昇。一方、ウクライナがロシア領内に英国製長距離巡航ミサイルを発射との報道に加え、米国、イタリア、スペイン、ギリシャはウクライナ首都、キーフの大使館を一時的に閉鎖したとの報道を受け、戦況悪化を警戒したリスク回避の動きが再燃。155円台割れ寸前まで下落したが、その後は、20年債入札が不調で金利上昇に連れ下げ止まった。

東京時間では、米半導体大手エヌビディア決算を受けて、日本株がさえない推移となったことからドルは軟調推移となった。時間外の米10年債利回りも上げ一服となったことなどから、ドルは一時154円台を付ける場面も見られた。

ドル・円（日本時間8時―15時）
始値：155円34銭
高値：155円38銭
安値：154円87銭
終値：155円20銭　

ユーロ・円（日本時間8時―15時）
始値：163円77銭
高値：163円85銭
安値：163円35銭
終値：163円67銭

豪ドル・円（日本時間8時―15時）
始値： 101円08銭
高値： 101円14銭
安値： 100円83銭
終値： 101円04銭

ポンド・円（日本時間8時―15時）
始値：196円54銭
高値：196円59銭
安値：195円97銭
終値：196円32銭

日経平均（日本時間9時―15時30分）
始値：38352円87銭
高値：38374円69銭
安値：37945円21銭
終値：38026円17銭（前日比−326円17銭）

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

17時00分、豪、ブロック豪中銀総裁が講演
17時30分、欧、ホルツマン・オーストリア中銀総裁が講演
18時00分、欧、エスクリバ・スペイン中銀総裁が議会出席
20時00分、トルコ、中銀政策金利、前回：50.00％、市場予想：50.00％
20時25分、欧、エルダーソンECB理事がイベント講演
22時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回：187.3万件、市場予想：188.4万件
22時30分、米、11月フィラデルフィア連銀景況指数、前回：10.3、市場予想：5.0
22時45分、米、ハマック・クリーブランド連銀総裁が開会挨拶
23時00分、英、マン英中銀委員がイベント出席
24時00分、米、10月中古住宅販売件数、前回：384万件、市場予想：388万件
24時30分、欧、レーンECBチーフエコノミストが年次会議出席
25時00分、欧、ホルツマン・オーストリア中銀総裁が会議出席
26時25分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁が会議出席
26時30分、米、ハマック・クリーブランド連銀総裁が会議出席
30時40分、米、バーFRB副議長が討論会に出席

※予定は変更することがございます。

【今晩の海外時間の見通し】

本日の海外時間は、グールズビー・シカゴ連銀総裁など政府要人の講演等が多く予定されていることから、昨日同様、要人発言を材料視した展開となりそうだ。

昨晩のボウマンFRB理事は、「政策金利の引き下げに関しては、インフレ目標をなお達成できていない点を認識しつつ、労働市場の動向を注意深く見守りながら、最終地点までどの程度離れているのか正確に判断できるよう慎重に進めたい」と述べた。想定通りのタカ派な内容となったが、長期金利やドルはやや上に動くなどそれなりの反応は見られた。

日足の一目均衡表では、転換線、基準線ともに上向きでトレンドは強い。転換線水準まで調整する場面も見られたが、19日にやや長い下影を残したことから、右肩上がりの強いトレンドが継続する可能性もある。15日の長い陰線を吸収できるか注目したい。

今晩の海外時間では要人発言を材料に上下に動く展開を想定する。上値メドは155円80銭、下値メドは154円00銭とする。