トルコリラ円レポート月曜版(2020年12月7日)

実際のレンジは、安値が13.12レベル、高値が13.44レベルとなり、最近のトルコリラ円としてはかなり狭いレンジでの取引に終始していました。

トルコリラ円レポート月曜版(2020年12月7日)

トルコリラ円レポート月曜版

〇先週のトルコリラ円、安値13.12レベル、高値13.44レベルで狭いレンジでの取引に
〇11/3に発表されたCPI、PPIが予想よりも高くインフレの兆候を示す内容になるもすぐに元の水準へ戻す
〇エルドアン大統領が夜間と週末の外出禁止措置を始める
〇今週は12.95レベルをサポートに13.45レベルをレジスタンスとする週と見る

今週はトルコリラ円となります。

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「前週のレンジよりもやや上値が重い程度のレンジを考え、12.70レベルをサポートに、13.45レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が13.12レベル、高値が13.44レベルとなり、最近のトルコリラ円としてはかなり狭いレンジでの取引に終始していました。

トルコリラ円は3週間前の利上げで高値をつけた後に先々週は調整による反落と来て、先週はこれといって目立った材料が無い中で上にも下にも動けずといった一週間となっていました。経済指標では3日に発表されたCPI、PPIがともに予想よりも高くインフレの兆候を示す内容となっていましたが市場の反応はややトルコリラ安に動いたもののすぐに元の水準へと戻しました。また金曜のNYクローズ時点でムーディーズが現在のトルコについて悲観的なコメントを出したものの、こちらも週明けの動きも含めて動きは見られませんでした。

今週も金曜の経常収支程度で特段市場に影響を与えるようなニュースはありませんが、統計方法の変更で一気に急増した新型コロナ感染者数はその後も連日3万人超で推移しています。感染者数の総計もこの1か月でほぼ倍増し約80万人となりました。こうした状況を懸念してエルドアン大統領は1日から規制を強化し、夜間と週末の外出禁止措置を始めましたが、果たして効果が出てくるのかどうか、景気回復が遅れる要因となることだけはたしかなので、スタグフレーションと通貨安が今後のトルコリラの下げ圧力につながっていくことになる可能性は高いと言えるでしょう。

材料に欠けますので、早速ですがチャートも見ていきます。いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

トルコリラ円レポート月曜版

3週間前の高値が利上げ後の高値ですが、利上げ前の史上最安値と利上げ後の戻り高値から半値押しを計算すると12.92(赤の水平線)となっていて先々週の安値圏が重なっていることがわかります。また利上げ後の高値とその後の安値の半値戻しが13.33(青の水平線)となっていて、現状はこの後者の半値を落ち着きどころとしていて、テクニカルには安定しているという印象です。

ここからの動きを考えると、徐々に赤の半値と青の半値とに挟まれる水準へと緩やかなトルコリラ安の動きが出てくるのではないかと見ています。今週は赤の水平線に近い12.95レベルをサポートに、先週高値と重なる13.45レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。

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