ランド円レポート月曜版(2020年11月30日)

先週のランド円は、安値が6.70レベル、高値が6.91レベルとなり、予想よりも10銭ほどランド高での推移となりました。

ランド円レポート月曜版(2020年11月30日)

ランド円レポート月曜版

〇ランド円、安値6.70レベル、高値6.91レベルで予想より10銭ほどランド高での推移
〇バイデン政権誕生準備の動きが中国にとって、しいては南アフリカにとっても好材料に
〇25日発表のCPIが予想より強く利下げ懸念が遠のき、ランド買い材料に
〇6.90よりも上にはランド円の利食い売りが控えている印象
〇今週は6.65レベルをサポートに、6.90レベルをレジスタンスとする流れ

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「ムーディーズの格付け引き下げが上値を抑えやすくする材料であると考え、3週前の高値圏6.60レベルをサポートに、レジスタンスラインと重なる6.80レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が6.70レベル、高値が6.91レベルとなり、予想よりも10銭ほどランド高での推移となりました。

先週のランドは格付け引き下げ後も特に下げていなかったことから調整が入りやすいと見ていましたが、まったく材料視されることもなく11月9日高値を1銭のみですが更新する動きとなりました。材料的に新型コロナワクチン接種が年内にも開始される可能性が高まってきたことが株式市場にとって好材料となり、リスクオンの動きが新興国通貨にも好材料となったという点と、着実にバイデン政権誕生に向けての準備に動いていることが中国にとって好材料、しいては南アフリカにとっても好材料と取られたというところです。

また25日に発表されたCPIが予想よりも強かったことから利下げ懸念が若干遠のいたという点もランドの買い材料ではありましたが、値動き的には底堅かったものの上げきれずという感じで、逆に6.90よりも上にはランド円の利食い売りが控えていそうだという印象を強めました。これはランド円よりもドルランドにおいて15.10から大台15.00にかけてランド売り(ドル買い)のオーダーが並んでいたということだと考えられます。

今週のランドは、経済指標では今夜の貿易収支・財政収支程度でそれほど目立ったものはありません。引き続き株式市場におけるリスクオンが継続するかどうかということが最大の材料となりそうな感じもしますが、先週はNYダウが現物市場で大台3万ドルをつけたことで達成感も出ていて、今週に限って言えば株式市場からの支援は無さそうに思えます。

他には特に材料もありませんのでチャートを見ていきます。今週はドルランドの週足チャートから見ていきましょう。

ランド円レポート月曜版

ランドは対ドルではコロナショック後の安値から上下しながらも着実にランド高方向へと動き特に11月に入ってからはランド高に勢いがついています。長期的には2018年安値と2020年高値の半値押しとなる15.425を下抜けてきたことで61.8%押しの14.500を狙いやすい流れになってきたと見ることも可能です。

また今年に入ってからの動きでは年初来安値と高値の78.6%(61.8%の平方根)押しが15.091でまさにここまでのランド高値(ドル安値)と一致しているため、いったんは15.0の大台を前に足踏みする可能性が高いという見方もできます。個人的には、先週の値動きとも合いますし、こちらの15.0〜15.091の水準でいったん足踏みというほうを採用したいと思います。

このことを踏まえていつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。

ランド円レポート月曜版 2枚目の画像

先週引いたサポートラインはそのままに、レジスタンスラインの代わりにサポートラインと平行なラインを引いてみました。おそらくはこの平行チャンネルの中でのもみあいを今週も続けるのではないかと考えられます。今週は6.65レベルをサポートに、6.90レベルをレジスタンスとする流れを見て、方向感が出てくるのは来週以降と考えています。

注:ポイント要約は編集部

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