予断は許さないが本日に限ればレンジ取引か(10/1夕)

1日の東京市場は、レンジ取引。中国や香港市場が休場となったこともあり取引は閑散、積極的な売買は手控えられている。

予断は許さないが本日に限ればレンジ取引か(10/1夕)

予断は許さないが本日に限ればレンジ取引か

〇ドル円、105.40-55の変動にとどまる
〇東証などで取引開始前に障害が発覚、全株式の売買が終日停止になったが為替相場への影響は限定的に
〇米大統領候補の討論会は史上最悪の討論会と酷評される
〇欧州で新型コロナ感染拡大を懸念し英国やフランス、スペインが対応策を発表
〇本日発表の週間ベースの米新規失業保険申請件数や9月のISM製造業景況指数に注意
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジ105.20-106.00

<< 東京市場の動き >>

1日の東京市場は、レンジ取引。中国や香港市場が休場となったこともあり取引は閑散、積極的な売買は手控えられている。

ドル/円は105.40円レベルでオープンしたものの、方向性の乏しいレンジ内での一進一退。105.40-55円といったわずか15ポイント内での変動にとどまっていた。取引開始前に障害が発覚、東証などで全株式の売買が停止となり、それが終日に及んだが為替相場への影響は限定的に。なお、今回の障害については、「サイバー攻撃」などではなく「ハードの故障」が原因とみられているという。ドル/円は16時現在、105.45-50円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「米大統領候補の討論会」と「新型コロナ」について。
前者は、昨日の東京時間に90分間実施されたトランプ氏とバイデン氏の討論会だが、終了後に様々な物議を醸す。CNNなど一部の米メディアが「史上最悪の討論会」と酷評するなか、時事通信は、たびたび論争が中断したことなどを問題視、討論会の進行にメスを入れるべく「米大統領選のテレビ討論会主催団体が、次回討論会から新たな規則を導入する方針を表明した」と報じていた。ただ、そうしたなか、討論会終了後も両候補の罵り合いは継続したとされ、たとえば、バイデン氏からは「トランプ大統領が選挙に敗れた後に政権移譲を拒否しても、米有権者は支持しない」とする皮肉が聞かれていたという。

対して後者は、欧州における新型コロナの拡大が懸念されるなか、英国やフランスが対応策を発表したことに次いでスペイン政府は「首都マドリードで感染拡大抑制策を強化」、つまりは「首都封鎖」策を発表したことが話題に。また、それとは別に本1日から中国が「国慶節」の大型連休を迎えることも、感染再拡大思惑を呼んでいたようだ。日本をはじめ国外には基本的に出られないが、それでも大手旅行サイトの予測では「6億人超が国内旅行にでかける」とされていた。

<< 欧米市場の見通し >>

懸念した通りというべきなのか、ともかくドル/円は一時105.80円まで上値を拡大させたものの、レンジをしっかりとは抜け切れなかった。過去一週間程度のレンジだった105.20-70円を上方向に10ポイント拡大させただけで、終わったのかもしれない。明日のNY時間に注目の9月米雇用統計の発表を控えていることもあり、そんな狭いボックス相場は長続きしないといった見方も聞かれるが、本日に限れば依然として105円台における一進一退が続く可能性も否定出来ないようだ。

材料的に見た場合、「米中の対立」やそれだけにとどまらない「中国情勢」、「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルスとワクチン開発」、「米大統領選」、「菅新首相誕生と日本の政局」、「ベラルーシ情勢」、「毒殺未遂事件を中心としたロシア情勢」など注目要因は依然として目白押し。前述したように、明日の米雇用統計発表が注目されてはいるものの、本日も材料的には決して少なくない。たとえば、3日目の開催となる「ペロシ米下院議長とムニューシン財務長官によるコロナ経済対策協議」には引き続き要注意。また、名実ともに月替わりしたことでの需給要因の変化、ならびに中国勢の休場による取引ボリューム減などを警戒する向きも少なくない。

テクニカルに見た場合、昨日もレポートしたように、ドル/円はここ数日105.60円前後に位置する21日線に絡む動きをたどっていたが、足もとの動きはというと、その21日線がドルの上値を抑制している感も否めない。まずは、しっかりと上回れるか否かが注視されている。超えれば昨日高値の105.80円そして106円などを目指す展開が見込まれる反面、抑制されればレンジ下限である105.20円を維持したドル安の進展もありそうだ。

本日は、週間ベースの米新規失業保険申請件数や9月のISM製造業景況指数といった注目度の高い米経済指標が発表される予定となっている。明日に米雇用統計の発表を控えているとはいえ、それらの指標内容にも一応要注意。
また、本日も欧米要人による講演が数多く見込まれているうえ、前述した「米下院議長と財務長官によるコロナ経済対策協議」、あるいは「英国とEUによる自由貿易協定(FTA)締結交渉」なども実施される見込みで、材料は盛りだくさんだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは105.20-106.00円。昨日示現したドルの戻り高値105.80円が最初の抵抗。しっかり上抜ければ106円台回復も。
対するドル安・円高方向は、昨日の東京安値であり、本日もドルが下げ止まった105.40円レベル目先のサポートか。割り込んでもその少し下105.20-30円には、なかなか強いサポートがあるなど、かなり底堅いイメージに変化はない。

予断は許さないが本日に限ればレンジ取引か

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

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