ランド円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが、ランド円は「テクニカルな面を重視して仮にサポートを下抜けたとしても前週安値圏で止まりやすいとし、6.30レベルをサポートに、6.50レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは安値が6.32レベル、高値6.55レベルと、ほぼ予想のレンジ内での動きとなりました。
先週のランドは注目材料のひとつが木曜の中銀会合、こちらは予想通り0.25%の利下げを行い政策金利は3.50%となりました。発表前にはランド円はやや下げていましたが、利下げ思惑に加え高値圏でそれまでの安値を下抜ける動きも重なったことによるものと考えられます。また週末に向けては米中対立激化懸念が中国を最大の貿易相手国とする南アフリカにとって悪材料とされたこと、またドル円で目立ったドル売りの動きがランド円を下押しする要因となりました。
今週は南ア材料としてはPPIと貿易収支がありますが、他国同様によほどのコンセンサスとの違いでもないと材料視されにくい状況です。それ以上に新型コロナ感染者が高水準で続いていて、最近では連日1万人を超える感染者が出ていることや、先週は一時的とはいえ死亡者数も大きく増加していたことが今後気になるところです。5月時点で南ア保健当局は年内の死亡者数を5万人という予想も出していただけに注視すべき状況になってきたように思えます。
基本的に今週もランド円は上値の重たい展開を続けやすいと見ていますがテクニカルにはどうか、いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
これまでの上昇チャンネルは先週後半の下げで明らかに下抜けてきました・また6月安値と7月高値の押しを見ると先週安値はちょうど半値押し、次のターゲットは61.8%押しとなる6.26となっています。上値については先週の政策金利発表前の安値圏6.45レベルが今週はレジスタンスとなってきそうです。
テクニカルにランド円は下げを継続しやすいチャートであることとテクニカルなターゲットから、今週は6.25レベルをサポートに、6.45レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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