トルコリラ円レポート月曜版
〇トルコ円狭いレンジ内の動きに留まる、安値15.42、高値15.67
〇トルコは金曜休場で材料にも乏しい、国内の材料よりも米や独の経済指標に注目か
〇テクニカルにはドル円でもう一段のドル安を見込む場合15.26が次のターゲット
〇今週は下値は15.30レベルを視野に、上値は15.50レベルをレジスタンスと想定
今週はトルコリラ円となります。
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが「レンジの中で上下を狭めることを考え15.55レベルをサポートに、15.70レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは、安値が15.42レベル、高値が15.67レベルとなりましたが、金曜にドル円を中心としてドル安の動きとなるまでは、狭いレンジ内の動きに留まりました。
先週のトルコリラは、木曜まではほとんどの時間帯を15.60〜65のレンジの中での取引を続け、木曜に発表された政策金利も事前予想通りの現状維持。会合後の中銀総裁会見でも特段新しい材料も無かったことで、まったくの無風通過となりました。金曜の下げはドルトルコリラの動きが無い中で、ドル円が円高方向に動いたことによるものです。これはドル円の週報にも書いた通り。ユーロドルに遅れてドル円でのドル売りが新型コロナ第二波懸念と米中対立激化を嫌気した株安をきっかけとしたことによるもので、トルコリラとしての材料ではありません。
今週も引き続きドル円の動きがクロス円全般で気になるところですが、トルコ国内の材料としては細かな経済指標の発表はあるものの、米国FOMCや米国とドイツのGDP速報値といった主要国の経済指標の方に注目が向かいそうです。特に4〜6月期GDPは米国の大幅な減速が予想されているだけに、数字次第ではドル売りにつながりやすくなると言えるでしょう。
それ以外では月末を控えてトルコは金曜が休場となることもあって、今週もトルコの材料で動くということは無さそうですが、先週も書いたアヤソフィアでの礼拝が24日金曜に行われエルドアン大統領も86年ぶりとなる最初の礼拝に参列しました。このアヤソフィアを博物館から礼拝堂に転換することについて海外からは避難の声もありましたので、引き続き同礼拝堂に関連しての欧米からの反応にも注意したいところです。
特に目立った材料は無いもののテクニカルには5月14日以来の安値となっていますので、今週は日足チャートから見ていきます。
5月安値と6月高値から見ると金曜安値はちょうど半値押し15.45の水準となっていて、ドル円でもう一段のドル安を見込む場合には61.8%押しの15.26を次のターゲットと考えることとなります。この次のターゲットを考慮していつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
これまでのレンジから考えると、次のターゲットにはまだ距離がありますので、キリのいいレートとしては15.30レベルを視野に入れる展開でしょうか。また上値はそれまでの安値圏となっていた15.50レベルがレジスタンスとなってきそうです。
今週も大きな材料がありませんので、上記2つの水準をレンジの上下と考え、今週は15.30レベルをサポートに、15.50レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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