米株の動きを注視、英国情勢も気掛かり(6/15夕)

週明け15日の東京市場は乱高下。日米株価の動きなどをにらみつつ右往左往し、明確な方向性は乏しかった。

米株の動きを注視、英国情勢も気掛かり(6/15夕)

米株の動きを注視、英国情勢も気掛かりだ


〇ドル円107円台前半で株価動向に右往左往、明確な方向性は出ず
〇引き続き米中対立、新型コロナの第2波注視、株価動向も要注意
〇欧米時間の予想レンジ106.80-107.80

<< 東京市場の動き >>

週明け15日の東京市場は乱高下。日米株価の動きなどをにらみつつ右往左往し、明確な方向性は乏しかった。

先週末は、ポリティコが、対中強硬派として知られるポンペオ米国務長官が「ハワイで中国政府当局者との会談を模索している」と報じ話題に。また、米アトランタで警官が黒人男性を射殺したことが、「対応は行き過ぎ」などと新たな抗議デモに繋がるキッカケとなっていた。
そうしたなか寄り付いたドル/円は前週末のNYクローズと大差のない107.30円前後で取引開始。その後は軟調に推移した日米株価の動きに一喜一憂しつつ、107.00-55円といったレンジで上下動をたどる展開となり、16時現在では107.20-25円で推移、欧米時間を迎えている。
なお、前述したようにドル/円の方向性は、いまひとつハッキリしなかったが、クロス円は全般的に円買いが目に付く。実際、ポンド/円は早朝高値に夕方安。その間に1円程度も値を下げていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「北朝鮮情勢」と「米国情勢」について。
前者は、先週末にかけ米韓に対し強硬姿勢をうかがわせた北朝鮮は、週末以降もそのスタンスを継続。たとえば、金委員長の妹である金与正党第一副部長は「遠くない時期に、南北共同連絡事務所の形なく壊れる悲惨な光景を見ることになる」などとする談話を発表し、韓国への武力行使を示唆していた。また北朝鮮外務省のクォン米国担当局は、「非核化が消えたのは仲介者がいないためではなく、非核化の条件が整わなかったためだ」としたうえで、「非核化という戯言を取り消したほうがいい」と指摘していたことが確認されている。

対して後者は、新型コロナの第2波について、米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が「強力な感染者追跡措置が講じられなければ制御不能となる可能性がある」と警告を発した反面、WSJ紙は米NEC委員長が「トランプ政権は第2波を懸念していない」と述べたと報じていた。また、FRBは発表した半期報告で、米経済に関し「先行きは非常に不確実が高い」などと指摘したことに対し、CNNは米NEC委員長が「V字型回復を実現する確率は非常に高い」と述べ、こちらも正反対の論調を示したという。

<< 欧米市場の見通し >>

本格的な経済活動が再開されている中国や米国において、先週末に掛け、いわゆる「コロナの第2波」への懸念が取り沙汰され始めた。また日本についても、昨日に続き本日も東京都で新たに48人の感染確認、「連日の40人超え」になったという。それぞれが再びロックダウン(都市封鎖)に向かう可能性は低いと考えられるものの、感染拡大の抑制と経済活動再開にどう折り合いをつけるのか、各国とも政治家は難しい判断が迫られそうだ。

材料的に見た場合、「貿易や香港情勢などを含めた米中の対立」や「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス」、「米大統領選」、「全米に広がるデモ活動」など、注目要因は依然として目白押し。そうしたなか、もっとも注意を要するのは、引き続き「米中対立」と、前述した「新型コロナの第2波」への警戒になる。また、後者と絡める格好でNYダウやナスダックなど米株の動きも気掛かり。ちなみに、前者であるNYダウは東京時間の先物取引で、一時900ドルを超える下落をたどっている。

テクニカルに見た場合、リスクという意味ではドル安方向にバイアスがかかるものの、思いのほか下値は堅い。先でも取り上げたように、本日東京時間はNYダウ先物が大幅安をたどったにもかかわらず、107円レベルを割り込めなかった。もちろん、引き続き米株の動き次第ながら、ドル/円は底堅く推移するとの見方も少なくなく、むしろダウが下げ幅を縮小すればドルが買い戻されると予想する声も聞かれている。

本日は、6月のNY連銀製造業景況指数などの米経済指標が発表される予定となっている。前月から改善傾向を示すとの予想が優勢のなか、それを裏付ける内容となるのか否か、また改善幅を注視する向きも多いようだ。
それとは別に、カプラン・ダラス連銀総裁によるオンライン討論会参加や、ジョンソン英首相らが参加する「テレビ形式の英EU首脳会談」にも要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、106.80-107.80円。東京高値にあたる107.55円レベルが最初の抵抗。上抜ければ、移動平均の25日線などが位置する107.70-80円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値107円レベルの攻防にまず注視。割り込めば、106.58円が意識されそうだ。

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ドル円日足

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