トルコリラ円レポート月曜版(2020年6月15日)

レンジは、安値が15.53レベル、高値が16.19レベルと思ったよりもトルコリラ安に動く一週間となりました。

トルコリラ円レポート月曜版(2020年6月15日)

トルコリラ円レポート月曜版

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、前週安値をサポートに3月と5月の値幅の61.8%戻しをレジスタントして「15.80レベルをサポートに、16.40レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が15.53レベル、高値が16.19レベルと思ったよりもトルコリラ安に動く一週間となりました。

先週のトルコリラは、週初からドル円で円高の動きとなったことを受け月曜東京前場を高値に急速に値を下げる動きから始まりました。その間ドルトルコリラはもみあいとなっていましたが、ドル円をはじめ主要なクロス円同様にFOMCに向けてのイールドカーブ・コントロール導入の思惑がドル売りとなり、更には木曜のダウ急落と週末に向けての買い戻しとほぼドル円の動きに沿った一週間となりました。

トルコリラ独自の材料としては、経済活動再開が着実に進み、トルコ国内での人の移動だけでなく他国との人の移動も認めるため国境封鎖を12日に解除し観光客の入国を認める動きを見せました。トルコにとっては観光収入も重要なので景気回復への第一歩ではあるのですが、それよりも一足先に国内の人の移動も自由化していたことによると思われる新型コロナウイルス第二波の懸念が先週後半から早くも出てきました。

以下のチャートはトルコ国内における感染者数合計と前日比(新規感染者数)です。

トルコリラ円レポート月曜版

これを見ると、6月11日までは低位安定していた新規感染者数が12日から再び明らかに増加してきていることがわかります。国内だけでなく海外との人の移動の自由化が今後どのような影響が出てくるのかは諸外国も見守っているところであるとは思いますが、ドルトルコリラも以前の防衛ラインよりもドル高・トルコリラ安の水準に上がってきたことと合わせてトルコリラの悪材料となりそうです。

また、トルコ国内の材料はそれ以外にはあまり注目すべきものはありませんが、米国を中心とした株式市場の動きは今週も気になります。先週見られたようなリスクオフの動きが続くとどうしても新興国通貨は売られやすくなりますし、クロス円も先週初を境に明らかに前週までの上昇に対する調整相場となっていますので、地合いとしては今週も戻り売りが出やすい流れとなりそうです。

テクニカルにはどうか、いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

トルコリラ円レポート月曜版 2枚目の画像

先週の週初からのサポートライン(ピンク)を割り込む下げで再び16円の大台が遠ざかった感じがしますが、現状では大台の手前15.90レベルでは既に戻り売りが出やすいと考えてよいでしょう。いっぽうで下値ですが、こちらは5月7日安値14.62と6月2日高値16.25の半値押しが15.44となっていて、現在のサポート兼ターゲットとなりやすい水準です。

今週のトルコリラ円は上記半値押しの水準と重なる15.45レベルをサポートに、15.90レベルをレジスタンスとする一週間を見ておくこととします。

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