トルコリラ円ショートコメント(2020年6月8日)

実際のレンジは安値が15.75レベル、高値16.25レベルと、予想よりもトルコリラ高での推移となりました。

トルコリラ円ショートコメント(2020年6月8日)

トルコリラ円ショートコメント

まず、先週の振り返りですが、トルコリラ円は「15.50レベルをサポートに、大台16.00レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは安値が15.75レベル、高値16.25レベルと、予想よりもトルコリラ高での推移となりました。

先週のトルコリラは、南アフリカ同様に6月1日から経済活動再開により飲食店は通常営業に戻り始めました。またトルコでは感染者数も減少に転じてからは増加に転じる動きは見られず予定通りであれば6月中旬以降に海外との人の移動制限も緩和され旅行客の流入も見込まれるようになります(日本便は15日から再開予定)。こうした好材料と世界的なリスクオンの動きからトルコリラ円は週初には上昇しましたが、一週間を通してみると上昇と言えるのは火曜の欧州市場でクロス円が円全面安となった時だけとも言えます。

それまでもその後もトルコリラ円は基本的に横方向の動きとなっていますので、円同様にトルコリラもまた同じペースでトルコリラ安の動きとなっていたと見る方が自然です。そうなると、週初こそトルコリラは買われたものの、その後の売りは何かということになりますが、暫定政権と軍事組織による分裂で内戦状態のリビアにおいて、ロシアとトルコも介入していたということがあったと考えられます。ただ、その後エジプトが停戦を提案したことで、週末にはいったん落ち着いた状況です。

今週も大きな動きは無さそうではありますが、急速に経済活動再開を進めるトルコ国内で感染者数が低いままで留まるかどうかが気になりますし、先週までのリスクオンの流れに調整が入るとするならば、トルコリラもまた調整の売りが入りやすいでしょう。



テクニカルにはどうか見てみましょう。いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

トルコリラ円ショートコメント

テクニカルには先週の安値圏はそのままサポートと見てよいですが、上側は高値圏で止まっているだけなので、何らかの目安が欲しいところです。3月下旬の戻り高値と5月安値の61.8%戻しが16.37となっていますので同水準は上値の目途と見てよさそうです。今週は15.80レベルをサポートに、先週高値16.40レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。

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