トルコリラ円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが、前週同様の値幅でのもみあいを考え「18.65レベルをサポートに18.95レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が18.36レベル、高値が18.83レベルと週初から売りが広がり、前週安値を下抜けてからは下値を拡げ思った以上に売られた一週間でした。
先週のトルコリラ円は、週末にトルコがトルコ国内の米軍基地閉鎖を示唆したことから週初から米国との関係悪化を懸念して17日には前週安値を下回っていましたが、同日NY市場で米国上院がトルコに対する制裁を可決したことで更なる売り材料となりました。可決された制裁の内容は、F35引き渡し中止、トルコ国内の天然ガスパイプライン(ロシアから欧州へ)の建設業者への制裁、S400購入に対してトルコへの制裁の3つですが、パイプライン建設業者への制裁については他国からも非難が出ています。
トルコリラは対円だけでなく対ドルでも大きく下落し、このままで行くと6.00の大台をも視野に入れそうな勢いです。対円では下げる流れの中で買いポジションが減るどころか逆にやや増加傾向を示していることもクリスマスから年末年始へと流動性が低下する中で気になるところです。引き続き戻りでは売りが出やすい地合いが続きやすいでしょう。
トルコリラ円も日足チャートからご覧ください。
こうして見ると大きなサポートは10月安値の18.18まで無いことがわかります。次にいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
先ほどの18.18を赤の水平線で引いてありますが、決して遠い距離ではありませんし、ここを抜けると続落のリスクも高まります。今年年始にはフラッシュクラッシュがありましたが、まさか2年続いてということは無いだろうかという心配をしそうな動きにも思えてしまいます。
今週から来週にかけて、テクニカルには18.20レベルをサポートに、18.60レベルをレジスタンスとする動きを見ておきますが、流動性が低下する時期だけに振れには要注意です。
なお、トルコリラ円のレポートは本日が年内最後となります。30日はお休みをいただき、年明け6日から再開となります。
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