ランド円レポート月曜版(2019年12月23日)

1月初めの署名を目指している米中首脳ではありますが、まだその署名文書に100%の合意があるわけではなさそうだ、という点は気がかりな材料となっています。

ランド円レポート月曜版(2019年12月23日)

ランド円レポート月曜版

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、安値も高値も見てしまったというチャートとなったことを主な材料に「7.43レベルをサポートに7.63レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.50レベル、高値が7.72レベルと、先週も予想より10銭ほど高いレンジでの取引となった一週間でした。

先週のランド円は米中通商協議に対する楽観的な見通しが米国株を中心にリスクオンの動きとなり、中国を最大の貿易相手国とする南アフリカにとっても好材料とされ買いが先行する流れとなりました。またフィッチの格付けが既にジャンクとはいえ変更が無かったことで悪材料とはならずに済んだこと、そしてテクニカルに先週高値を上抜けてきたことは好材料になっていたと考えられます。

今週は欧米ではクリスマス休暇ですが、南アフリカも25・26日は休場となっていて欧州と同じような状況です。そして、為替市場に流動性を供給する金融機関自体が欧米では休みとなることもあって、材料が無いために値動きは限定的となるいっぽうで、ランドの流動性は主要通貨以上に減少するリスクがあり、何かある時には振れる可能性があります。

基本的には動かないという見方がメインシナリオですが、米中間の動きが大きな影響を与えている中で、もし米中間に何らかの材料が出てくるとなると、平常時以上に大きな動きとなる可能性もあるため注意が必要です。ドル円の週報に書きましたが、1月初めの署名を目指している米中首脳ではありますが、まだその署名文書に100%の合意があるわけではなさそうだ、という点は気がかりな材料となっています。

それ以外には目立った材料もありませんので、テクニカルに見ていきます。今週は日足チャートからご覧ください。

ランド円レポート月曜版

先週初の段階ではサポートはピンクのライン、いっぽうでレジスタンスは青のラインを上ひげで抜けている程度でしたが、先週の上昇で同ラインは完全に上抜けましたので、現状は上側のラインはピンクのラインになってきていると見て、上昇ウェッジの動きの中で7月高値の7.80を視野に入れてきている動きと考えられます。

今週すぐには無いと見ていますが、今週と来週と2週間タームで考えた場合には、十分にあり得る水準と言えます。いっぽうでサポートは以前のレジスタンスであった青のラインが本日時点で7.57、今後緩やかに上昇していきます。仮に同水準を下回ったとしても12月3日高値7.51に近い7.50は強いサポートとなってきそうです。


いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)も見てみましょう。

ランド円レポート月曜版 2枚目の画像

日足チャートに示したラインはそのままに、12月3日高値を赤の細い水平線で追加してみました。今週から来週はこの2本の赤の水平線に挟まれたレンジの中での推移を考えていることとなります。

今週から来週にかけてはテクニカルな要因だけを材料に7.50レベルをサポートに7.80レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。

なお、ランド円のレポートは本日が年内最後となります。30日はお休みをいただき、年明け6日から再開となります。ご了承ください。

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