オーストラリア中銀:四半期の金融政策報告(2019年8月9日10時半公表分)
本日、豪州中銀から四半期の金融政策報告が発表されました。
この中で下表のCPI(消費者物価指数:赤枠上段)とGDP見通し(赤枠下段)に幾分変更ありました。特にCPIはほぼ全面的に下方修正しており、GDPは逆に一部上方修正していることから、この四半期に実施した中銀の利下げはインフレ見通しの低下によることが大きかった感じがします。
(出所:豪州中銀HP)
CPI枠内の上が今回で、下が前回見通しです。これによると2020年12月末までは概ねCPIは0.25%の見通し下げになっています。一方、GDP見通しはほとんど変わっていませんが、2020年/2021年で、当初の2.75%を3%に上昇修正しています。世界経済の不確実性の高まりを指摘していますが、GDPに与える影響は軽微と見ている様です。
この材料で今日の豪ドル米ドル相場は動いていません。相場としては、今週火曜日の金融政策発表後も0.6750〜0.7050米ドルの豪ドル安トレンドラインを維持していましたが、水曜日のNZ中銀による大幅な利下げで、このサポートラインを一時割り込みました。割った場合には、週足の終値を見て判断するとしましたが、昨日現在までの週足は下ヒゲを110ピップス作るたくり線になっており、しかも実態部分は0.6750米ドル以上に戻しており、週央の下抜けはまだ騙しの中にいます。今日の終値で0.6740米ドル以下になるか否かが注目されます。逆に上値は0.6840米ドルを越えていけば今週の下値トライは失敗が確認されます。
(2019年8月9日12時45分、1豪ドル=0.6807米ドル)
上のチャートは、豪州中銀は3地域(米・ユーロ圏・日本)の中銀バランスシートのGDP比割合をグラフ化したものを取り上げています。
この中で、豪州中銀は、米国はバランスシート縮小を止める(図左)、ユーロ圏は更なる利下げ+資産購入継続(図中央)、日本は2020年の上半期まで現行政策を継続し、場合によっては一層の緩和を示唆(図右)しているとコメントしています。日本はGDP比100%の資産を積み上げています。
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