トルコリラ円ショートコメント
先週の振り返りですが、前週のレンジを中心としたもみあい継続と考え「17.80レベルをサポートに、18.40レベルをレジスタンスとする週」を考えました。実際のレンジは安値が17.84レベル、高値が18.31レベルと、予想よりもさらに狭いレンジでのもみあいが続き2週続けて静かな週となりました。
先週のトルコリラ円は、週前半はドルに対してトルコリラは売り、円は買いとなったことによるリラ円の弱さが目立ちましたが、それでも前週までのリラ売り課税の大統領令、S400購入に絡んだ対米関係の悪化、と既に材料が一巡していたこともありましたし、前週も悪材料にも関わらず下げないという動きは、売りたいけど課税が問題ということが影響しているように思えます。
本来為替の世界というのは二国間のあらゆる意味での国力を反映して相場形成がされるものですが、売りポジションに対する課税というのは、為替の世界における介入や、株価先物における空売り規制と同様に本来の相場を歪めるものに他なりません。売りが出にくい今の状況が果たしていつまで続くのか、規制を壊しに行くときに動く市場の圧力は凄まじいものがあるということは、歴史を振り返ればいくらでも例が出てきます。この点にだけは気を付けたいと思います。
さて今週ですが31日にトルコの1〜3月期GDPが発表されます。それ以外には特段目立った材料はありませんが、弱い数字には要注意であることだけは確かです。
次にテクニカルですが、先週の週足チャートで見たように気にすべき下値は昨年つけた史上最安値15.48レベルです。現状ではまだ距離はありますが、トルコリラは下げ始めると速いので常に警戒感だけは持っていたいものです。
いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
3週間前のもみあいを下抜けた際の高値から引いたレジスタンスがよく効いています。現状18.23レベルを下降中ですが、上値は同ラインを戻りの限界点と捉えてよさそうです。いっぽう下値ですが、先週先々週と似たような水準で下げ止まっているものの、ここを下抜けてくるとこれまで動きが鈍かっただけに3週前の安値17.51レベルをターゲットとする動きが見えてくるでしょう。
今週はやや下方向に余裕を持たせて18.20レベルをレジスタンスに、17.60レベルをサポートとする週を見ておきます。
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