ランド円ショートコメント(2018/9/25)

今週は南アフリカの材料としてはPPIや貿易収支がありますが、流れとして強い地合いにあるため、あまり材料視はされないと考えています。

ランド円ショートコメント(2018/9/25)

ランド円ショートコメント

まず先週の振り返りですが、前週の調整から上値が重たくなりやすいと考え「7.70レベルをレジスタンスに7.25レベルをサポートとする週」を考えました。実際のレンジは、安値が7.44レベル、高値が7.95レベルと予想に反してランドが強い一週間となりました。ドルランドでのランド高の動きに対して、ドル円は円安と逆行相場が続いていることが大きな要因です。

ドル円の株高によるリスクオンはクロス円全般の水準を上げていますが、南アフリカ固有の材料としては政策金利の現状維持、そしてラマポーザ大統領による経済刺激策の発表がありました。前者は市場予想通りで材料視されませんでしたが、後者はトルコリラ円での上昇などもあってランドにとっての好材料とされました。

経済刺激策は就任以来、といっても前任ズマ大統領の負の遺産とも言えますが、同国の経済状況が悪化し、直近では格付け引き下げの懸念まで上がっていたため、ここで立て直しに動くということで各方面での景気刺激策が盛り込まれました。今は期待先行ですが、実際の効果が見えるかどうかは長期的なテーマとなります。

また今週は南アフリカの材料としてはPPIや貿易収支がありますが、流れとして強い地合いにあるため、あまり材料視はされないと考えています。それよりも113円に近づき円安の流れにもそろそろ警戒感が出始めますので、全体的なクロス円での円の動き、また米国の利上げによる新興国通貨からの資金還流といった動きに注意したいところです。

テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。

ランド円ショートコメント

上段のランド円も中段のドルランドも、どちらも過去3週間近くに渡って平行チャンネルの中でランド高の推移を続けています。テクニカルには、このチャンネルを抜けない限りはランド高を考えざるを得ませんが、ドル円が7月高値を抜けてまで円安に動くとは到底思えず、ランド円ではそろそろ変化が出て来る可能性には注意が必要です。

今週は8円の大台をレジスタンスとしつつ、先週の上昇前の7.60レベルをサポートとする週を見ておきます。日米通商協議は延期となりましたが、ドル円での円高の反転にだけは警戒しておきましょう。

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