トルコリラ円ショートコメント
先週の振り返りですが、もみあいを継続しやすく「17.40レベルをサポートに19.40レベルをレジスタンスとする週」を考えました。実際のレンジは、安値が16.22レベル、高値が18.54レベルと予想よりもトルコリラ安での推移となりました。
この主因はアルゼンチンペソ暴落による煽りを食らっています。またトルコ中銀の副総裁辞任もトルコリラ安に作用しました。これは同氏が中銀の中ではタカ派だったからということのようですが、開発銀行の取締役になるという動きが本人の意思なのか、エルドアン大統領の考えによるものなのかは、はっきりしません。
今週は本日のCPIが注目されています。
予想は前年比で17.6%となっていますが、この数字を上回るインフレ率となった場合、利上げ期待によるトルコリラ売りに繋がる可能性があります。またアルゼンチンの通貨危機もいまだ収まる様子を見せず、もっとも日本の投資家に影響が大きいのがトルコリラと考えられますので、アルゼンチンペソの値動きには今週も注意が必要です。
今週もトルコリラを囲む環境は厳しいという前提でチャートも見てみましょう
4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
ここ2週間ほど3週前の最安値をつけた週のレンジ内での動きとなっていましたが、犠牲祭りの週の静かな1週間のあとは、アルゼンチンペソとともにトルコリラも売られ、3週前のレンジの半値(青の水平線)を下回り現状は改めて最安値を視野に入れ始めているチャートとなっています。仮にトルコリラが買われた場合でも38.2%の水準である17.88レベルが戻しの限界点と言えそうです。
今週も先週半ば以降の下げを継続しやすいと考え、17.85レベルをレジスタンスに、史上最安値に近い15.50レベルをサポートとする週とします。
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