<< 東京市場の動き >>
4日の東京市場は、ドルが小安い。形成レンジは30ポイント強に留まるなか、軟調に推移した日本や中国株の影響もあり、ドルはやや冴えなかった。
ドル/円相場は、寄り付いた110.55-60円を日中高値としてドルは小幅安。NYが独立記念日で休場になることもあってか、全般的に動意が乏しいなか、日経平均など株価の動きをにらみつつ、ドルはじり安推移となった。日中安値の110.25-30円まで一時値を崩している。
その後も、積極的な売買が手控えられるなか、16時時点では110.35-40円で推移、欧米時間を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは、「米貿易戦争懸念」と「北朝鮮情勢」。前者については、「日本やEU、中国など40超の国・地域が、世界貿易機関(WTO)会合で、米国が導入を検討する自動車・部品輸入追加関税に強い懸念を表明した」と報じられるなか、後者は「5-7日に実施される米国務長官の訪朝」に関する幾つかの話題などが伝えられていた。
そのほか、地方で講演した原田日銀審議委員の発言として、「物価上昇のモメンタムが失われれば追加緩和が必要」や「順調な上昇が確認できれば物価2%超の前に緩和を緩めることも」、「米露外相が電話会談、首脳会談を前に北朝鮮・シリア情勢を協議」といった報道も観測されている。
<< 欧米市場の見通し >>
目先安値を記録した6月26日以降、昨日までドルは連日の戻り高値を更新したが、それは飽くまでザラ場ベースの話であり、NYクローズでは小反落して大引けている。また、そののち、本日の東京時間もドルはやや冴えない。大きな流れは依然としてドル高方向にバイアスがかかりそうだが、短期的にはいま少し、調整的な動きが続く可能性もありそうだ。なお、テクニカルには110.15-20円に位置する移動平均の200日線の攻防が注視されている。
本日は、NYが独立記念日で休場となるため、基本的には大きな価格変動を予想しにくい。米経済指標の発表など新規材料も乏しい。ただ、過去の動静をみると米大統領による演説などが行われることが多いだけに、そうした動きには一応要注意か。全方位での争いが鮮明化している米貿易戦争懸念について、さらに強硬なスタンスなどを示せば、マーケットは失望と捉えられかねないかもしれない。
テクニカルに見た場合、昨日は一時111.14円まで値を上げるなど、5月高値111.39円を意識した動きだったが、そののち110円台前半まで押し戻された。基調は変わらないものの、ドルの上値トライはいったん仕切り直しとなった感を否めない。
また、ドルの下値はかなり底堅いイメージだが、200日線が位置する110.15-20円を下回るとさらなる深押しが入っても不思議はないだろう。ドルの続落にも一応要注意。
一方、材料的に見た場合、本日の米独立記念日ということもあり、米国を中心に目立った要因がなく、そうした意味では動きにくい雰囲気だ。
ただ、明日以降週末にかけて、米雇用統計をメインとして重要な経済指標の発表が相次ぐうえ、「米中ともに追加関税発動」や「ドイツ与党が難民施設設置めぐり5日夕方に再協議」−−など重要イベントが相次ぐ。仮に小動きにとどまっても、あくまで「嵐の前の静けさ」であるのかもしれない。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.90-110.80円。ドル高・円安方向は、本日東京高値である110.60円レベルが最初の抵抗で、抜ければ110円後半や111円前後などがターゲットに。本日に限れば、5月高値の111.39円はやや遠いイメージか。
対するドル安・円高方向は、再三再四指摘している移動平均の200日線をめぐる攻防にまずは注視。割り込めば、一目均衡表の先行帯の雲の上限などが位置する109.75円レベルが意識されそうだ。
オーダー/ポジション状況
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