ランド円レポート月曜版(2018/6/11)

先週のランドは、週初こそ前週末の流れを受けて底堅くスタートしましたが、5日に発表された1〜3月期GDPが予想よりも大幅に悪化したことで、ラ

ランド円レポート月曜版(2018/6/11)

ランド円レポート月曜版

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、ランド円は若干下方向に余裕あるレンジを考え「8.45レベルをサポートに8.75レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が8.23レベル、高値が8.76レベルと、予想よりもだいぶ安値が拡大する展開の一週間となりました。

先週のランドは、週初こそ前週末の流れを受けて底堅くスタートしましたが、5日に発表された1〜3月期GDPが予想よりも大幅に悪化したことで、ランド売りのきっかけを作りました。GDPは年率で前期比−2.2%(前年比では+0.8%)で、鉱業と製造業の落ち込みが影響したとのこと。この数字は9年ぶりの悪い数字とのことで、ランド円は高値8.76から8.56レベルまで下落しました。

その後は上値が重たいながらももみあいとなっていましたが、7日に製造業生産も弱かったことからドルランドが前月高値を上抜けるとドル買い・ランド売りが強まり、更には8日にはドルランドが13の大台を上抜けたことでストップオーダーも巻き込みながら、一気に13.28台までランド安が進みました。

先週のランド安は主に対ドルでのランド安が要因となりましたが、ランドの大幅安によって対ドル、対円ともに12月15日の水準へとランドが売られたこととなります。この12月15日はラマポーザ大統領が就任した日ですが、先週に続いて悪い経済指標が続き、ラマポーザ大統領に対する期待での上げがすべて?落したと言い換えてもよさそうな週となっています。

今週も小売売上高の発表があり、本来であればそれほど注目度の高い経済指標では無いのですが、弱い数字となった場合には更なるランド安の材料とされるリスクはあるでしょう。それ以外には目立った材料はありませんが、外部要因として米朝首脳会談、主要3極の金融政策決定会合と一時的にドルが振れる材料には事欠きませんので注意だけはしておいたほうがよさそうです。

今回はかなりランド安が進んできましたので、テクニカルな観点から今のランドの立ち位置を確認したいと思います。ドルランドとランド円の週足を見てみます。

まず、ドルランドです。

ドルランド週足

ドルランド週足

昨年高値14.5732と今年安値11.5089の61.8%戻し(赤のターゲット)が13.4026となっていて、昨年12月のラマポーザ大統領期待で大きくランド高に進んだ際のサポートライン(ピンク)が現在はレジスタンスとなり、このターゲットと同じ水準に位置していることがわかります。ドルランドの当面のターゲットは13.40水準と言えそうです。

次にランド円のチャートです。

ランド円週足

ランド円週足

2016年安値6.42と今年高値9.29の38.2%押し(赤のターゲット)が8.19と先週安値にほぼ近い水準にあり、また2016年安値と2017年安値を結んだサポートライン(ピンク)を先週の下ひげでトライしたものの首の皮1枚で繋がったという状況です。今後改めて週足終値でサポートを下抜く動きが出てきたときには注意が必要なチャートですが、現状はなんとか残ったというところでしょうか。

南アフリカも期待から現実直視の段階に来ていますが、今月は更なるランド安が進むのかあるいは買い戻しが出るのか試練の一週間となりそうです。いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。

ランド円、ドルランド、ドル円四時間足

ランド円、ドルランド、ドル円四時間足

これまでの緩やかな下降チャンネルを下抜け、先ほどの週足サポートラインに近づいています。値動きも大きくなってきましたので、多少上下に余裕のあるレンジを考えた方が良いでしょう。今週は8.20レベルをサポートに8.60レベルをレジスタンスと先週後半のレンジと重なる動きを見ておきます。

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