トルコ円ショートコメント(18/6/11)

先週のトルコリラは、トルコ中銀の金融政策決定会合(定例)において、前週の緊急利上げと政策金利を1週間物レポレートへと戻したアクションに続いて、

トルコ円ショートコメント(18/6/11)

トルコ円ショートコメント

まず、先週の振り返りですが「24.20レベルをレジスタンスに22.70レベルをサポートとする週」を考えました。実際のレンジは、安値が23.42レベル、高値が24.65レベルと予想よりもトルコリラの買い戻しが進みました。

先週のトルコリラは、トルコ中銀の金融政策決定会合(定例)において、前週の緊急利上げと政策金利を1週間物レポレートへと戻したアクションに続いて、この政策金利を1.25%引き上げました。コンセンサスでは0.25〜0.5%程度の利上げに過ぎないだろうとの見方でしたからサプライズです。

最近のトルコ中銀はかなり大胆な引き締め政策を取り、それがワークしていることとなります。これで現在の政策金利は17.75%を中心に、翌日物借入金利が16.25%、翌日物貸出金利が19.25%、そして後期流動性貸出金利は本来のペナルティ金利として20.75%となりました。

トルコのCPIは直近で12.15%、PPIが20.16%ですが、国内のインフレ率(CPI)は体感ではPPIの数字に近いと言われています。先週の利上げで、20%という水準にかなり近づいてきましたが、最近の積極的な行動を見ていると、状況によっては引き締め姿勢をもう一段強める可能性はあるでしょう。

現状のトルコリラ高は、この中銀の積極的な引き締め姿勢に負うところが大きく、トルコリラ円で言えば史上最安値の22.27から先週高値の24.65までようやく急落前の水準に戻したこととなります。ただ、それでも急落前の水準に戻しただけですから、今後の経済指標(本日GDPは注目)等の状況によっては決して油断はできません。また、そろそろ選挙に向けて色々な動きが出てきそうですから、政治にも目を向けたいところです。

いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)も見てみましょう。

ランド円、ドルランド、ドル円四時間足

ランド円、ドルランド、ドル円四時間足

現在のトルコリラ円はピンクのウェッジの中での動きを続けていて、上下とも多少抜けたとしても平行チャンネルになる程度で短期的なトルコリラ高のトレンドは継続しそうです。今週は24.00レベルをサポートに25.00レベルをレジスタンスと、久しぶりに25円の大台を試しやすい週を見ておきます。

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