ランド円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが、ランド格付け発表次第ではあるものの上下ともに予想を広げ「8.65レベルをサポートに、9.15レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が8.77レベル、高値が9.00レベルと予想よりは狭いレンジに留まりました。
注目のムーディーズの格付けは大方の予想通りに現状維持となりましたが、見通しがネガティブから安定的に引きあがられたため、予想よりもポジティブな格付けになったと言えます。昨年12月にラマポーザANC議長が誕生し、その後大統領となった後の政治改革と予算案が評価された結果となりましたが、ランド円の動きは思ったよりたいしたことがありません。
しかし対ドルで考えた場合には、週初の12.0919から金曜の11.6722へと大きくランド高が進んでいます。ドル円が105円の大台を割り込む円高となったことで対円ではランド高の動きを打ち消して前週高値にも届かないということになったわけです。
しかし、これで南アフリカ国債がジャンク債となることは免れましたし、世界国債インデックスから外されることも無いため、引き続きランドは底堅い動きを続けやすいと考えられます。今週は28日に政策金利の発表がありますが、予想では25bpの利下げがコンセンサスとなっていて現在の6.75%から6.50%となります。この利下げの動きも高金利通貨としての魅力は若干薄れても、良い意味での利下げと考えれば売り材料にはならないと考えられます。
いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)も見てみます。
ランド円、ドルランド、ドル円四時間足
8.80割れの水準でダブルボトムをつけた格好になっていて、現在は安値の間の高値(ネックライン)9.10水準をターゲットとする動きにあると考えられます。そして、この9.10を上抜けて来るとランド円の一段高が期待できますが、これは期末を越えてからというところでしょうか。今週は8.85レベルをサポートに9.10レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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