円高基調に変化ないが、足もとは調整継続も(3/26夕)

週明け26日の東京市場は、ドル高・円安。早朝オセアニア時間に、年初来安値104.64円を下まわったものの、その後は一貫して円売り優勢の展開で、

円高基調に変化ないが、足もとは調整継続も(3/26夕)

円高基調に変化ないが、足もとは調整継続も

週明け26日の東京市場は、ドル高・円安。早朝オセアニア時間に、年初来安値104.64円を下まわったものの、その後は一貫して円売り優勢の展開で、逆に105円台を回復する局面も観測されていた。

ドル/円は寄り付いた104.60-65円レベルを日中安値に、小じっかり。値幅はわずか50ポイント程度とそれほど大きくはなかったが、一時105円台を回復するなど、ドルの底堅い値動きが目についた。前週末比194円安で寄り付いた日経平均株価がプラス転換、大引けベースでは148円高となったことなどが好感されていたという。16時時点では、ドルの日中高値圏である105.05-10円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、週末からの流れを継いだ幾つかの「米政権人事」について。ABCテレビがトランプ氏知人の話として、「大統領は近く政府高官の更迭を検討」と報じたほか、欧米紙WSJは「ウィリアムズSF連銀総裁がダドリーNY連銀総裁の最有力後任候補に」と指摘し、マーケットで思惑を呼んでいた。
そのほか、米財務長官から「大統領は中国との貿易戦争を恐れていない」、黒田日銀総裁「量的・質的緩和の出口では収益が減少しやすい」−−との発言などが観測されている。

<< 欧米市場の見通し >>

年明け以降と考えても、すでに3ヵ月近く、価格的には8.8円もドル安・円高が進行している。日柄的だけでなく、価格的にも、ドルはそろそろ本格的な反発をたどっても不思議はないだろう。そして、本格的にドルが戻り始めた場合には、たとえば3割程度反発すると仮定しても目先安値から2.5円の戻りが予想されることになる。短期的には、日米株価の動きをにらみつつ、いま一段の戻りも否定出来ない。
ただ、材料的には不安が一杯で、逆に円高方向へバイアスをかけざるを得ない。その最たるものは米国発の貿易戦争勃発懸念。中国を中心に、「輸入制限」の対象除外国に認定されなかった日本との軋轢も気掛かりだ。戻ったところでは確実に上値を抑えられ、再び下値を模索する展開をたどる可能性もある。

テクニカルに見た場合、基本的なリスクは引き続きドル安方向にバイアスがかかる。先週や本日早朝の時間外取引などで記録した104.60円レベルをしっかり下回ればさらなるドル安進行、103円台突入の芽も出てきそうだ。
しかし、先で指摘した日柄や価格面をはじめ、ほかでも幾つかのドル反発シグナルも観測されている。たとえば、移動平均200日線と日足との乖離率が足もと5%を超えてきており、これは経験則に見てドルが反発に転じても不思議はない。ともかく、ドルがいま一段の戻りをたどった場合には、105.65-70円に位置する一目均衡表の転換線をめぐる攻防に注意を要する。

一方、材料的に見た場合、3月のダラス連銀製造業活動指数をはじめ幾つかの米経済指標が発表される予定となっているほか、米財務省による2年債入札やダドリーNY連銀総裁、メスター・クリーブランド連銀総裁の講演が実施される見込みだ。
また、東京時間での日経平均株価の反発に加え、時間外取引のNYダウ先物も100ドルを超える上昇をたどっているなか、欧米株価の動きも要注意。米株がさらに大きく戻せば、為替もそれに連れ、ドル買い戻しで反応する公算が大きい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、104.70-105.70円。ドル高・円安方向は、先週末NY高値の105.30円レベルが最初の抵抗で、抜ければ一目均衡表の転換線が位置する105.65-70円、106円前後などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日早朝にも下げ止まった年初来安値である104.60円前後がかなり強いサポート。その下は明確なメドを見出しにくいが、なし崩し的に104円前半などを目指した続落が予想されている。(了)

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