トルコリラ円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが、トルコリラ円は「上値の重たい展開を考え、27.70レベルをサポートに、28.40レベルをレジスタンスとする一週間」を見ていました。実際のレンジは、安値が27.52レベル、高値が28.30レベルと予想以上にトルコリラ安が進み、新安値を更新してきました。
先週は、トルコリラだけでなく新興国通貨全般にリスクオフが目立ちました。リスクオフは高金利通貨(ランド、トルコリラ等)が売られ低金利通貨(円)が買い戻されるという定石通りではありますが、他にもランドは法改正の話が、またトルコリラはシリアにおける攻撃が激化していることから前週に続いてトルコリラの売り材料とされました。
ドルトルコリラはまだ新値には届かないもののドル円の円高の動きから、ポジション調整による売りも重なってトルコリラ円は大幅に下げる展開となっています。テクニカルにも非常に危ういチャートパターンとなっていますので、トルコリラ円も今週は日足チャートをご覧ください。
トルコリラ日足
11月につけた当時の安値28円水準(ラインマーカー)を2月はかろうじて抜けずにいたのですが、先週の下げで27円台半ばへと抜けたことでチャートの形も非常に悪い形になってしまったと言わざるを得ません。現在はピンクの平行線で示した下降チャンネル内でのトルコリラ安トレンドにあると考えることとなります。
今週は7日にトルコ中銀の指標金利の発表がありますが、今回は全ての金利が現状維持の予想となっていますし、その後には米国雇用統計などもあるため、あまり材料視されていません。テクニカルな下抜けが当面はトルコリラの下押し材料とされやすいと言えます。
今週は28円の大台を抜けてしまいましたので、27.90レベルをレジスタンスに、下値は27.30レベルをサポートとする週を見ておきます。
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