ドル円 レンジ下限、106円半ばの攻防を注視(2/26夕)

週明け26日の東京市場は、ドル安・円高。それも、「寄り付き高・大引け安」の展開で、ドルの弱さが、とくに目についた。

ドル円 レンジ下限、106円半ばの攻防を注視(2/26夕)

<< 東京市場の動き >>

週明け26日の東京市場は、ドル安・円高。それも、「寄り付き高・大引け安」の展開で、ドルの弱さが、とくに目についた。

ドル/円は、先週末のNYクローズよりややドル高の107.10円レベルで寄り付いた。しかし、結局は寄り付きレベルが日中のドル高値となり、緩やかな右肩下がりの展開に。一時は先週末安値を下回る106.40-45円まで下落する局面が観測されていた。日経平均株価は200円を超える大幅続伸となったものの、時間外で取引されている米債の利回り低下などが嫌気されていたという。
そののち、ドルは日中安値から小反発に転じるも、夕方にかけて再下落。16時時点では106円半ばを挟んだドルの安値圏で揉み合いつつ、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、本日もまずは「北朝鮮情勢」。平昌オリンピック閉会式にあわせ来韓していた米国のイバンカ大統領補佐官や、北朝鮮訪韓団の動きに関心が集まっていたものの、朝鮮日報が報じるように、結局「イバンカ氏と北高官に握手なし」の状態のまま終了、わだかまりは解決しなかった。
そのほかでは、米紙ワシントン・ポストが「トランプ大統領とペニャニエト・メキシコ大統領の会談が中止された」と報じていたほか、黒田日銀総裁から「現在の金融緩和を粘り強く続けることが必要」との発言が聞かれている。

<< 欧米市場の見通し >>

依然としてレンジ内の値動きであり、明確な方向性はいまだ乏しい状況に変わりない。ただ、本日の東京時間はというと、その下限での推移となっていて、このまま「しっかり」と割り込んでくるのかどうか要注目だ。仮にしっかりと下回れば、16日に記録したドルの年初来安値105.55円が再び視界内に。
そうしたなか、マーケットで警戒されているものが、明27日と3月1日に予定されているパウエルFRB議長の議会証言。本日の東京時間のドル安にも、影響を及ぼしていたとの指摘は少なくない。いましばらくは、ドルの上値を阻む要因として意識される可能性もある。

テクニカルに見た場合、過去1週間近くは106.50-107.90円といったレンジを形成していたが、本稿執筆段階ではその下限割れを試す展開となっている。まだ「しっかり」と割り込んできたわけではないが、片足を突っ込んでいる状態であり、巻き返せるか今後の動きは要注意。なお、106円半ばを割り込んだ場合、106.10円前後にも弱いサポートが位置するものの、年初来安値105.55円までの下落も否定できなくなる。

一方、材料的に見た場合、1月の新築住宅販売件数や2月のダラス連銀製造業活動指数といった米経済指標の発表が予定されているうえ、ブラード・セントルイス連銀総裁やクオールズFRB副議長による講演が実施される見込みとなっている。
前者ももちろん要注意だが、後者に関しては明日以降に実施されるパウエルFRB議長の初議会証言を見極める材料として警戒する声も聞かれていた。現在は、やや悲観的な見方、警戒感の強さが際立っているが、米景気やインフレ見通しなどに楽観的な発言が示されれば素直にドル買いで反応する可能性もある。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、105.90-107.10円。ドル高・円安方向は、一目均衡表の転換線が位置する106.70-75円が最初の抵抗で、抜けた場合には本日東京高値の107.15円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、まず106円半ばの攻防が注視され、割り込めば106.10円前後、そして105.55円の年初来安値が再び視界内に捉えられそうだ。(了)

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