トルコリラ円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが、トルコリラ円は「下値リスクを警戒しつつ27.80レベルをサポートに、28.80レベルをレジスタンスとする流れ」としました。実際のレンジは、安値が27.99レベル、高値が28.66レベルと弱い地合いではあったものの予想より狭いレンジでの推移となりました。
先週は、リスクオフの流れが一服しドル全般の下げの動きの中で、若干ドル円のドル売りが強かったことによりますが、新たな材料は特にありません。トルコによるシリアクルド人地区への攻撃は続いたままですし、米国国務長官がトルコに訪問し、米国とトルコとによるシリアに関する共同宣言は出たものの、その後もトルコ側からは米国に対する批判が出ています。
引き続きマネーロンダリング問題も含めて、米国とトルコとの間のぎくしゃくとした関係はドルコリラにとって悪材料となります。いっぽうでトルコの首相はドイツを訪問しメルケル首相と会談、ドイツ側からもこれまでの問題はひとつずつ解決していくとトルコは欧州への距離は狭めている印象でした。
今週は、細かな経済指標の発表はありますが、引き続きトルコリラの売り圧力とドル円における円高の流れがどうなるか、両方を見ながらの展開となります。
4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足
チャートを見てもわかるように、トルコリラ円は毎週少しずつ安値を切り下げ、先週も一時27.99と最安値を更新しています。ファンダメンタルな材料以上に、テクニカルにチャートの形が悪いことと、ポジション的に買いが膨らんでいることがトルコリラ円の上値を抑えやすくしています。
先週同様に今週もピンクの平行線で示した下降トレンドの中での緩やかな下げを想定することとなります。今週もやや上値の重たい展開を考え、27.75レベルをサポートに、28.65レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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