トルコリラ円レポート月曜版
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、トルコリラ円は「29.30レベルをサポートに、大台30.00レベルをレジスタンスとする週」としました。実際のレンジは、安値が29.39レベル、高値が29.95レベルとほぼ予想通りの週となりました。
先週のトルコリラは、週前半は海外市場がクリスマスということもあって動意薄な状態が続き、クリスマス後は前週に上げたポジション調整も入って、じり安の流れから週間安値の29.39レベルを28日の東京後場につけました。しかし、その後米国がトルコとの関係が改善したことを理由にビザ発給を再開、10月から続いていた相互のビザ発給停止が解除されることとなりました。
このニュースを好感して、トルコリラは対ドル、対円で上昇、トルコリラ円は直後に29.95レベルの高値をつけましたが、30円の大台到達には至らず年末に向けやや水準を下げてのクローズとなりました。米国とのビザ発給再開はトルコリラにとって久しぶりに好材料と言えますが、トルコと米国との間にはイランを巡ってのマネーロンダリングという大きな問題もありますので、ビザ再開だけでは素直にトルコリラを買いにくいという動きだったと見られます。
また、年末年始にかけてのニュースとしては、トルコの外相が「ドイツとの関係の正常化の準備ができている」と述べ、これまで悪化していた両国間の関係が今後好転してくること、また5日にはエルドアン大統領がフランスに訪問しマクロン大統領と会談し、トルコとEUとの関係について協議するとの発表がありました。
2018年は始まったばかりですが、トルコの対外関係についてはこれまでに比べると態度が軟化してきている印象で、今後の状況によってはトルコリラ買いに繋がるニュースが出て来る可能性はありそうです。
今週のトルコは、3日にCPIの発表がありますが、前回(前年比12.98%)に比べると12%を切ると低めの数字が予想されています。高めの数字が出た場合にはトルコ中銀の金融政策の話が浮上するでしょうが、予想の範囲内であれば金曜の米国雇用統計までは動きが出にくいと考えられます。
チャートも見てみましょう。前回は日足チャートから9月高値32.39と11月安値28.03の半値戻しの水準にあたる30.21レベルをターゲットとしやすい流れであると同時に、大台30円が最初のレジスタンスとしました。昨年末から年初に出てきたニュースで、この30.21レベルは今秋にもトライする可能性は十分にあります。
今週はいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足
トルコリラ円は12月14日安値と12月29日安値を結んだサポートラインとそれに平行な上昇チャンネルを、ドルトルコリラも同様に12月14日からドル安・トルコリラ高のレジスタンスラインを引いてあります。
流れとしては明確にトルコリラ高方向に動いていますが、トルコリラ円の上昇チャンネルにおいて今週はその上限と先ほどの30.21がぶつかる時間帯にあり、年末高値を超えて来ると30円の大台、そして30.21レベルへと水準を切り上げて来る可能性が強まります。
今週は、引き続きトルコリラ高のトレンドを継続し、29.50レベルをサポートに、30.20レベルをレジスタンスとする年初を見ておきたいと思います。
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