ランド円ショートコメント
まず先週の振り返りですが、ランド円はテクニカルにはランド高を考えたほうが自然であるとの考えから「8.40レベルをサポートに、8.65レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは安値が8.30レベル、高値が8.56レベルと、予想よりも10銭ほどランド安での推移となりました。
先週は4〜6月期GDPが5日に発表されました。前期比+2.5%と予想の+2.3%よりも強く、前回のマイナス成長からプラスへと転じたことでひとまず南ア経済に対する安心感は広がったものの市場への影響はほとんど見られませんでした。ただ、政治や経済が落ち着いていると高金利通貨には買いが入りやすいという典型的な動きが先週のランド円であったかと思います。
その後も底堅い動きとなり、一時前週高値を更新する動きとなりましたが、週末にかけてのドル円のリスクオフの動きから上昇幅を失っての週末クローズとなったわけです。
さて今週ですが、南アフリカ関連の指標では13日小売売上高(予想前年比+2.6%)と14日4〜6月期経常収支(予想−920億ランド)がありますが、予想から余程ぶれた数字が出て来なければ影響は限定的なものに留まると見ている市場参加者が多いようで、個人的にもテクニカルに8.20〜8.55のレンジを抜けて来なければ上下とも大きく動くことは無いと見ています。
4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
ランド円、ドルランド、ドル円四時間足
8.20と8.55に青の水平線を引いてありますが、8月中旬以降それぞれ比較的目立ったサポートとレジスタンスと言えます。ただ、8月安値から引いたピンクのサポートラインを先週末にドル円の下げの影響で下抜ける動きとなってきたため、短期的には戻り売りが出やすいチャートとなっています。
今週はテクニカルにも上下に大きく動くことは予想しがたく、押し目買いと戻り売りとで綱引きといった一週間になるでしょう。8.25レベルをサポートに、8.50レベルをレジスタンスとする週を考えておきます。
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