トルコリラ円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、トルコリラ円はもみあい継続を考え「大台31.00レベルをサポートに、31.60をレジスタンス」とする週としました。実際のレンジは、安値が30.59レベル、高値が31.43レベルと、これまでのもみあいを下抜け5月以来の安値をつける動きとなっています。
先週は、トルコリラがそれまでのレンジでのもみあいを継続したのに対して、米国と北朝鮮との緊張が一段と高まったことからリスクオフの円買いがトルコリラ円にも影響を及ぼしました。リスクオフと円高との関係は今週の週報にも書きましたので詳細はそちらを見ていただくとして、一言でいうならば何を考えているのかわからない米朝のトップに対する不安がリスクオフをもたらしているわけです。
今週もこのリスクオフによる円相場の動きが最大の材料となりますが、中露による仲介がすぐに結果を出すとも思えないため、引き続きドル円の上値を抑えるリスクオフ相場が続きやすく、その流れがトルコリラ円にも影響を及ぼす展開に大きな変化はないものと考えられます。
いっぽうトルコ国内に目を向けると先週は目立った指標もなく、今週も15日に発表される失業率程度でそれほど目立ったものはありません。ただ、11日に発表された経常収支は前回の赤字拡大とは打って変わって予想より改善する良い数字を見せましたし、明日発表される失業率も前回の10.5%から10.2%への改善が予想されていて、トルコ国内の経済状況に関しては落ち着いている印象があります。
ただ、気になるのがチャートで、テクニカルな観点からはこれまでのもみあいを下抜けたという点に注意を払う必要があると考えられますので、今週はトルコリラ円のチャートを中心に現在の立ち位置を見ていくこととします。
まずは、日足チャートもご覧ください。4月につけた年初来安値以降の一目均衡表日足チャートとなっています。
トルコリラ円日足
先週にそれまでのもみあいを下抜けたことで下値を探る展開になったわけですが、ターゲットとしては4月安値28.76と5月高値32.07の半値押し(赤のライン)となる30.42が上げられます。また中期的には7月17日高値を起点に引いたレジスタンスラインとそれに平行に引いたラインとで構成される下降チャンネル(ピンクの太線)内での動きに入ってきたと言えます。
もう少し拡大して、いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円四時間足
先程のピンクの下降チャンネルが示されていますが、今週はこのラインが週末までの時間経過を考慮して、下限が30.35レベル、上限が31.25レベルに位置しますので、その中での推移を前提に考えることとなります。
仮にドル円でのリスクオフの動きから円一段高となることを想定すると先週安値をトライし、次のターゲットとなるのが先程の半値押しの30.42でこの下降チャンネルの中に収まっていることとなります。また上値は着実に下がっていく中、先週前半に下げる前のサポートであった31.20レベルが上値が重たくなりやすいチャートとなっています。
今週は、ドル円主導の円高相場継続を考え、30.45レベルをサポートに、31.20レベルをレジスタンスとする流れを見ておくこととします。
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