トルコリラ円レポート月曜版(2017年6月19日)

先週のトルコリラは、12日GDP、15日失業率、同日中銀政策金利と注目材料が多かったのですが、

トルコリラ円レポート月曜版(2017年6月19日)

トルコリラ円レポート月曜版

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、トルコリラ円は「30.70レベルをサポートに、31.70レベルをレジスタンス」としました。実際のレンジは、安値が31.05レベル、高値が31.76レベルと、予想よりも若干狭いレンジでの推移となりました。

先週のトルコリラは、12日GDP、15日失業率、同日中銀政策金利と注目材料が多かったのですが、順に見て行くとGDPは予想3.5%に対して5.0%とかなり強い数字であったにもかかわらず、トルコリラへの影響はほとんど見られませんでした。そして失業率は予想12.0%に対し、11.7%とこちらもやや良い数字となったもののこちらも材料とはされず。

政策金利は、予想通りではあったもの政策金利も実質的な政策金利である後期流動性金利も現状維持で、過去3回利上げが行われた後期流動性金利も状況の改善を理由に今回は利上げを見送ると同時に、引き続き引き締めスタンスを維持し必要に応じて一段の引き締めを行うとの声明を出しました。

発表直後こそ動きは限定的でしたが、週後半はドル円での円安傾向が見られる中で、ドルトルコリラはドルの上値が重たい流れを継続したため、結果として翌日には週間高値を更新する動きとなりました。

今週のトルコの材料は、目立った材料が特にありませんし、主要通貨でも細かな経済指標やFOMCメンバーの講演等はあるものの、方向性を決めるようなものは無くインパクトに欠ける一週間となりそうです。先週後半の比較的トルコが底堅い地合いを継続しやすいと考えて、チャートを見てみましょう。

テクニカルにはどうでしょうか。4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)を覧ください。

トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円四時間足

トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円四時間足

先週書いた通りですが先週も含め既に4週間、5月15日週の高値32.07と安値30.26の半値31.17をもみあいの中心として、フィボナッチ戻しの23.6%=30.69をサポートに、78.6%(61.8%の平方根)=31.69をレジスタンスとする流れを続けてきました。

しかし、政策金利後の底堅い動きで上限となっていた31.69をわずかとはいえ上回る動きとなってきました。テクニカルには、これまでの水平チャンネル(もみあい)に終止符を打ち、5月18日安値と6月7日安値を結んだサポートライン(ピンク)と平行に引いたライン(ピンク)に挟まれた緩やかな上昇チャンネルへと変化してきたと考えられます。

今週初も買いが先行していることを考えると、想定外のニュースでも飛び込んでこない限り5月15日高値32.07レベルを試しやすい流れにあると言えるでしょう。サポートはサポートラインとこれまでのもみあいの半値が今週中に一致を見ますので、31.17レベル。今週は、端数を丸めて、31.20レベルをサポートに、32.10レベルをレジスタンスとする流れの週を見ておきます。

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