トルコリラ円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、トルコリラ円は「もみあい継続と考えることが自然で、31.25レベルをサポートに、32.00レベルをレジスタンス」としました。実際のレンジは、安値が30.26レベル、高値が32.08レベルと、予想よりも大きくトルコリラ安が進みました。
先週のトルコリラ円は、週初こそそれまでのレンジ上限だった31.90レベルを上抜け32円台乗せを見せたのですが、水曜以降はロシアゲート事件によるリスクオフの円買いからトルコリラ円でも売りが入り、さらにドルトルコリラは直近の安値圏のサポートラインで下支え、ドル買い・トルコリラ売りの動きが重なり、30円の大台を目指す下落となってしまいました。
先週のランド円のコメントで、米系金融機関がランド売り+トルコリラ等他の新興国通貨買いの推奨をしたと書きましたが、実際には以下のようにランド買い、トルコリラ売りが出た可能性が高いようです(月曜始値、金曜終値比)。
ドル円 113.12 → 111.26 −1.86円(1.6%)
ランド円 8.46 → 8.39 −0.07円(0.8%)
トルコリラ円 31.62 → 31.08 −0.54円(1.7%)
たしかに、週の道中には上下の動きはそれぞれありましたが、週初と週末を比べてみるとドル円以上にトルコリラ円は下落していること、またランド円は思いのほか下げておらず、ランド売り推奨を出しておいて自分たちは利食ったのではないかと勘繰りたくなる週でした。ただ、推奨自体は中期的なものであり、先週の動きは偶然だとは思います。
さて今週ですが、トルコリラに目立った材料が無い中、引き続きドル円相場に注意が必要です。週報でも触れましたが、ロシアゲート事件の今後の進展に影響が見られると考えられるコミー前FBI長官の公聴会があり、内容次第では2週続けてのリスクオフ相場になる可能性も考えておく必要があるでしょう。
それでは、いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円四時間足
これまでのトルコリラ高のトレンドが変調を来し、先週初に高値をつけ現在は下値を探りやすいチャートとなって来ていることがわかります。4月14日安値28.76と先週高値32.07の半値押し30.42でいったん反発していることがわかりますが、ここから先の動きとしては大台30円と重なる61.8%押しの30.03をターゲットとする流れが考えられます。
レジスタンス方向もドル円次第という面は残りますが、それまで2週間の安値圏(31.30レベル)が、現在の最初のレジスタンスとなり、仮に同水準を抜けたとしても先々週の週後半にもみあった30.60レベルでは売りが出やすくなるでしょう。
今週はテクニカルな面からのみの判断となりますが、大台30.00レベルをサポートに、30.60レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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