3. ユーロ概況と週間見通し（2017年5月第四週）

ユーロ概況と週間見通し（2017年5月第四週）

先週は週を通してユーロの底堅さが確認された一週間となりました。

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ユーロ概況と週間見通し（2017年5月第四週）

ユーロ概況と週間見通し

先週のユーロは対ドルでの底堅さを確認

先週は週を通してユーロの底堅さが確認された一週間となりました。
前週後半より再上昇の兆しのあったユーロは、週初対ドル1.0861で取引が始まった後、材料難の中堅調に推移。週央にかけて米国の政治不透明感からのドル売りの動きが強まったこともあって、主要なチャート上の抵抗線や節目と見られた1.1000、1.1100等のポイントを足場固めをしながら次々と上抜けて上昇。
リスク回避の流れが週後半一時逆転した際にも調整は限定的なものに留まり、週末には1.1200を示現して1.1212の高値をつけそのままユーロ高値圏の1.1208で越週しています。

ユーロ円はリスク回避の円買いの動きに左右されて荒い値動き

一方ユーロ円は、ユーロと円の日々の対ドルでの力関係に左右される動きとなりました。
週初123円台後半で寄り付いたユーロ円は週前半はユーロドルの動きにつれて上昇、一時125.50を上抜けましたが、週半ばからの金融市場でのリスク回避の動きからの円買いに引っ張られてユーロ安円高となり122円台半ばまで売られる値動きの荒い動きとなり、週末にかけリスク回避の動きが弱まると再度上昇、124円台を回復して124.69で越週しています。

資金の大きな流れの変化を受けてユーロの強気続くか

米国の経済指標がまだら模様で6月の利上げへの確信が揺らぐ中、当面の政治不安を回避し、足下の指標の堅調さからユーロの金融緩和縮小観測もあり、相対的にドルからユーロへの資金シフトが続いています。
ユーロドルは4月の仏大統領選の第一回投票後の週明けに生じた1.0778から1.0821のGAP（窓）を一度も埋めることなく上昇を続けておりかつそれまでの上昇トレンドラインも明確に上抜けて強気一色となっています。やや上昇のスピードが速いことから調整局面はあるにせよ、大きな構図の変化にともなう資金の動きであることから、早晩昨年11月につけたトランプスパイク1.1300をつけに行く動きとることが予想されます。
波乱要因としては今晩欧州時間に予定されているギリシャ債務軽減をめぐる、ユーロ圏財務相とIMFの会合。合意に至らない場合には再びギリシャにデフォルトの危機が生じることから一方向のユーロにとっては大きな売り材料。
一方ユーロ円は基調はユーロ高ながら、米政治不安、北朝鮮をめぐる地政学リスク等に円買いが強まる局面も予想され方向感の出にくい展開が続きそうです。

今週の予想レンジは対ドル1.1080-1.1325.対円122.50-126.00

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