東京市場の動き
17日の東京市場は、30ポイントほどの狭いレンジ内で「行って来い」。早朝の113.30円レベルを安値に一時113.50円台まで値を上げるも続かず。再びドル安・円高が優勢になると、早朝の寄り付きレベルまで値を下げ、欧米時間を迎えている。
日経平均株価が79円安と安寄りするなか、森友学園をめぐる安倍首相の政治疑惑問題などが嫌気され円売りの要因に。また、豪ドル/円がやや強含みと推移となったことも、ドル/円上昇の一因となっていた感がある。
しかし、上値も重く限られると、流れが反転した。安寄りした日経平均が底堅く下げ渋ったことも手伝い再びドル売り・円買いが優勢に。17-18日に予定されているG20財務相・中銀総裁会合への警戒感も根強く、明日からの東京市場3連休ということで、全般的に動意が乏しいなか、じりじりと値を崩す展開となった。16時時点では113.30円レベルと取引開始に近い水準での推移となっている。
欧米市場の見通し
このあとの欧米時間は、基本的に上下ともに動きにくい展開が予想されるものの、リスクという点ではやや下方向か。112円台に突入する局面があっても不思議はないかもしれない。
本日の欧米時間に注目されているのは、発表される3月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値など幾つかの米経済指標と、14日の予定が順延された米独首脳会談ならびに18日まで実施されるG20財務相・中銀総裁会議、それと絡めた日米など2国間による各国財務相の会談について。
このうち後者であるG20会議関連は、米国から日本やドイツ、中国などに対する貿易黒字牽制や、現状のドル高への言及や懸念が示される可能性について、市場が疑心暗鬼に陥っている感も否めないだろう。マーケットの流れも、先週末にかけドル高値トライを失敗しているだけに、キッカケ次第で、さらなる下値を試すことがあっても不思議はない。
なお、G20財務相・中銀総裁会議は、前述したように17-18日の日程で開催される予定であるだけに、本日の欧米時間ではなく来週初に影響が示される展開にも一応要注意。東京市場が「春分の日」で休場となるなか、いわゆる「窓」を空けて寄り付くなど朝から荒っぽい値動きをたどる可能性も否定できない。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.60-114.00円。ドル高・円安方向については、前日の114円前後から切り下がり本日は113.65-70円に位置する一目均衡表の先行帯の雲の下限などが抵抗に。抜けても上方向のテクニカルポイントは少なくなく、ドルの上値は限られそうだ。
対するドル安・円安方向は、時間足ベースで目先2度下げ止まった112.90円前後が最初のサポート。割り込むようだと、2月28日安値111.69円を起点とした上げ幅の76.4%押しにあたる112.60円レベルがターゲットとなるだろう。(了)
オーダー/ポジション状況
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