NZ/円、短期はNZ弱気の流れ。下値余地が限られる可能性も。
ニュージーランドの景況感に今の所大きな変化は認められませんが、15日に発表された第4四半期GDPは前期比で+0.4%、前年比で+2.7%に留まり事前予想の+0.7%、+3.2%を大きく下回りました。発表後の為替相場には影響が見られませんでしたが、この変化が一時的なものか或いは景気の拡大基調が変化し始めているのかは今後発表される経済指標で判断して行くことになります。またニュージーランドの政策金利は2016年11月以降過去最低水準の1.75%に据え置かれていますが、その一方で米国の緩やかな金利上昇観測から米ドル買いが優勢となる中、NZドル相場は上値を切り下げる流れにあります。
チャートを見ると、日足は、1/27に付けた83.80を直近高値として上値を切り下げる流れから抜け出しておらず、この日足の上値抵抗は80.80-90にあります。81円台に日足の実体を戻さない限り、短期トレンドは下値リスクがより高く、NZ弱気の流れにあります。一方下値は、78.00-10に強い下値抵抗が控えており、一旦すり抜けても押し戻される可能性の高いポイントです。21日移動平均線は80.39にあり、この下に入り込んで短期トレンドはNZ弱気の流れにありますが、200日線は77.20にあり、中期トレンドはNZ強気の流れを維持しています。
一方週足は、6週連続陰線引けとなり上値を切り下げる流れを変えていません。今週も下値トライの動きが先行していますが、強い下げエネルギーも感じられないことから、小反発の可能性にも注意が必要です。しかし、この場合でも81.50超えで越週しない限り、下値リスクを残します。週足ベースで見た強い上値抵抗は、81.50-60に、下値抵抗は78.10-20、77.00-10にありますが、78円台を守りきれずに越週した場合は新たな下落リスクが生じて76〜78円ゾーンでの揉み合いに入る可能性が点灯します。
31週、62週移動平均線は78.23と76.57に位置しており、中期トレンドはNZ強気の流れを維持していますが、78円割れで越週した場合は、新たな下げトレンド入りの可能性が高くなり、76〜77円台にある中・長期的な下値抵抗の厚さを確認する動きが強まり易くなります。また、31ヵ月移動平均線は81.43に位置しており今月はこれに一旦ぶつかって下値リスクが点灯中です。長期的な下値抵抗は76円台にあります。
NZ/円【週足】:(3/16現在31週移動平均線は78.23に、62週線は76.57にあり、中期トレンドはNZ強気の流れにある。)
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