トルコリラ円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、トルコリラ円は「短期的には引き続き押し目買いの週となり・・30.70レベルをサポートに、31.70レベルをレジスタンスとする流れ」としました。実際のレンジは、安値が30.90レベル、高値が31.70レベルと、ほぼ予想レンジ通りでした。
先週の動きを見てみると週初から金曜まではじり高の動きとなり、月曜安値31.00レベルから木曜には31.70の高値を付けましたが、金曜の欧州市場以降それまでの上昇幅を全て失い短時間で30.90の週間安値をつけました。週を通してみると完全に行って来いの動きとなっています。
これは、木曜までは先週のショートコメントに書いた通りで目立った材料が無い中でテクニカルな上昇トレンドの中で緩やかな買いが続いていましたが、金曜には日経平均株価が大きく下げたのと同様にトルコの株価指数も下げ、前者がリスクオフの円買いの動き、後者は素直に対ドルでトルコリラ売りの動きとなったことから、ダブル効果でトルコリラ円の売りになったと考えられます。
今週はFX羅針盤の経済指標ページを見ても分かる通り資料、トルコからは連日細かな経済指標が出ますが、その中でも重要度の高い指標は3日に発表されるCPIでしょうか。ただ、今週はトランプ大統領の議会演説が日本時間1日11時から予定されていますので、週前半はトランプ大統領の演説に向けての思惑が、イベント通過後にCPIが注目されるといった流れになりそうです。
トランプ大統領の演説に関しては週報にも書いた通り、驚くような税制改革も含めどちらかといえばポジティブな材料として織り込まれている面が強いと考えていますので、イベント通過後にはドル売りが出やすくなるリスクの方が大きいと言えるでしょう。またドルトルコリラは中期的なドル安・トルコリラ高の流れを続けていますが、金曜の反応を見ていると一段のトルコリラ高を見込むには新規の材料に欠けているといった印象です。
それでは、いつもの4時間足チャート上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 4時間足
トルコリラ円は、引き続きトルコリラ高・円安の動きを続けていますが(赤い上昇チャンネル)、上記の通りドルトルコリラではトルコリラ買い(ドル売り)の動きが若干弱まってきている一方で、ドル円は状況によっては2月安値111.63を試しに行く可能性があり、スピード差からトルコリラ円にここまでの上げに対する調整の売りが入ってもおかしくありません。
仮に先週の高値が目先の高値となった可能性を考え、1月12日安値の29.05から先週高値31.70までの上げに対して押しのターゲットを求めると、38.2%押しが30.69、半値押しが30.38となり(青いライン)、特に前者は先々週の安値圏とも重なるためテクニカルにはターゲットとなりやすい水準です。
当面は同水準を安値の目途としつつ、先週の高値を超えるには材料不足と見ています。今週は30.40レベルをサポートに、31.60レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
最後にどうでもいいことではありますが、今朝のニュースで見たトピックをひとつ。昨日2月26日はエルドアン大統領の誕生日で、アゼルバイジャン大統領や国民から祝福されたというニュースを見ました。エルドアン大統領は強権政治を行っているものの、一部の国民からはまだまだ信任されているという印象でしたが、作られた絵なのかもしれないなと思いながら見ていました。
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