トルコリラ円レポート月曜版
〇先週のトルコ円、安値5.16、高値5.33、上下ともに下降チャンネルの中での動き
〇日銀会合前はドル円大幅安によるトルコ円高、その後米金利低下によるドル円下落でトルコ円安に
〇11/2トルコ中銀がインフレ見通しを引き上げ、相場への影響は限定的
〇5.15レベルをサポートに、5.30レベルをレジスタンスとする週を考える
先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「緩やかな下降チャンネル内での動きを継続も、若干下抜ける動きが日銀会合で出てくるのではないかと見て、5.15レベルをサポートに、5.30レベルをレジスタンスとする週」を考えました。実際のレンジは、安値が5.16レベル、高値が5.33レベルとなりましたが、安値に関しては例によってスパイク状の気配値のみが下げた形状のローソク足があり、5.20レベルが実際の安値であると思われます。振り返ると、上下ともに下降チャンネルの中での動きに収まっていました。
先週のトルコリラ円は、ドルトルコリラが巡航速度でのトルコリラ安を継続している中で、ドル円が日銀会合と財務省の介入金額報告までは円が大幅安となったことによるトルコリラ円高、その後は米金利低下によるドル安でドル円が下げたことによるトルコリラ円安となりましたが、ドルトルコリラでのトルコリラ安が続いているため、下げる時の動きの方が大きくなりやすい状態です。
実際にドル円は週初の安値を金曜時点でトライしていませんが、トルコリラ円ではスパイク状の足を除いて考えると週初安値よりも金曜安値の方が下げています。
トルコ国内の材料ではトルコ中銀が2日、2023年と2024年のインフレ見通しを従来の予想から引き上げ、それぞれ65%と36%にしました。2024年5月に70〜75%でピークアウトする見通しで、引き続き引き締めを継続するとしましたが、相場への影響は限定的でした。おそらく次回11月23日の会合でも追加利上げが実施されるのでしょうが、現時点ではまだ材料視されていないようです。
テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
依然としてピンクの平行下降チャンネルの中で緩やかな下降トレンドを継続していることがわかり、先週の高値はレジスタンスラインで止められていることから、今後もこのチャンネルを基本にしつつも、ドルトルコリラで安定的なトルコリラ安が続いていること、先週後半の米金利低下でドル円の上値が重くなってきていることを考えると、今週はチャンネルをやや下抜ける動きになってきそうです。
週後半にはチャンネルの下限が5.16レベルへと下がって行きますので、サポートは同水準を考えるとよさそうです。レジスタンスも週後半には5.28レベルへと下がります。今週もこの下降チャンネル(ピンク)内での下げと、動き次第で下抜ける動きを想定し、5.15レベルをサポートに、5.30レベルをレジスタンスとする週を考えておきます。
注:ポイント要約は編集部
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