ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、安値が7.77レベル、高値が7.96レベル、予想レンジ内で更に値幅を狭めた展開
〇週前半は動意薄でほとんど動きが無く、週後半はPPIをきっかけにやや買いが強まる
〇今週の最大の材料はFOMCだが、日銀会合により注目が集まる、ランドへの影響の可能性も
〇今週は以前の安値圏と重なる7.70レベルをサポートに、7.98レベルをレジスタンスとする週を見る
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「上値トライを失敗したことで次の下値の目途としては61.8%押しの7.74を試す流れ、いっぽうで前週高値は引き続きレジスタンスとなり、7.74レベルをサポートに、7.98レベルをレジスタンスとする週」を考えました。実際のレンジは、安値が7.77レベル、高値が7.96レベルと、予想レンジ内で更に値幅を狭めた展開の一週間となりました。
先週のランド円は、週前半は動意薄でほとんど動きが無く、週後半に南ア国内の経済指標としてPPIが予想よりも強く改めて利上げ思惑も出たことをきっかけにやや買いが強まる展開でした。週末に向けてはランドだけでなく対円でもドル安の動きになったことで、結果としては上がり切らず前週高値を超えることが出来なかったという流れでした。
今週は最大の材料はFOMCとなりますが、米国の政策金利は現在の金利水準がターミナルレートとなる可能性が高く、今回も含め年内の利上げ思惑は遠のいています。米金利上昇が抑えられることは新興国通貨にとっては好材料ではあるものの、現在の金利水準が長期的に維持されるであろうことも確実視されていることを考えると、素直に好材料と受け取ることは出来ません。
そして今回に関してはFOMC以上に日銀会合に注目が集まります。ドル円週報に書いた通り、個人的シナリオとしてはYCC撤廃という見方でシナリオを立てていますので、円高要因となります。何も変わらない可能性もありますが、昨今の円金利上昇を考えるとYCCを続けることによる弊害のほうが大きくなってきたと言えます。となると、円高要因ですから、こちらは対円でのランド安要因ということになります。
テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
この2週間はほとんど動意薄で横方向のもみあいが続いています。8円の大台トライを失敗してきたことから、直近2週間の高値となった7.98レベルは引き続き強いレジスタンスとして意識されます。また下値についてはここ3週間の安値と高値の半値押しとなる7.77がサポートですが、円高に動く場合には最近のレンジの狭さから7.70水準までの下げは考えておいた方が良いように思います。
今週は上記水準を参考に7.70レベルをサポートに、7.98レベルをレジスタンスとする週を考えておきます。
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