トルコリラ円レポート月曜版
〇先週のトルコ円、対ドルの下げ続く中、週前半はドル円の急落で5.25に下落
〇その後は5.35レベル中心のもみ合いに終始
〇トルコ9月CPI、年率で61.53%とほぼ市場予想通りながら引き続き高インフレ率
〇米国の引き締め長期化の様相下、対ドルでの緩やかなトルコ安の中、対円はドル円に左右される展開続く
〇トルコ円、今週はもみあいから緩やかな下降トレンド移行を予想、5.22-5.45レンジとみる
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「下ヒゲでのチャート上の振れはあるものの、5.35レベルをサポートに、5.50レベルをレジスタンスと前週と同じレンジの週」を示しました。実際のレンジは、安値が5.25レベル、高値が5.43レベルとなっていましたが、安値は火曜のNY市場で急激に円高が進んだ時のレートです。実際の取引レートはもう少し上だった可能性はあります。
先週のトルコリラは、ドルトルコリラは巡航速度でドル買い・トルコリラ売りが続く中でドル円が150円台乗せ後の円急騰劇を見たことで週前半はトルコリラ円でも急速な下げとなりましたが、それ以降の値動きは落ち着き5.35レベルを中心としたもみあいのままで週末を迎えました。
先週は特に目立った材料は無かったのですが、3日に発表されたCPIは年率で61.53%とほぼ市場予想通りで、依然としてかなり高いインフレ率となりました。このことはトルコ中銀が引き続き引き締め姿勢を継続する材料となりますが、いっぽうで米国の引き締めも長期化すると考えられることから、長期的にはドルトルコリラの緩やかな上昇が示す通り、トルコリラ安が継続する中で、短期的にはドル円の動きに左右されやすい展開が続くであろうと予想されます。
今週もトルコ材料としては失業率、鉱工業生産、経常収支が週前半に発表されますが、それよりも11日に発表されるFOMC議事録でドル円がどのように反応するのかの方が影響は大きそうです。ただ、ドル円も先週の介入と思われる動きで150円の大台は短期的にはレジスタンスとなりやすいため、トルコリラ円ももみあいになりやすいと言えるでしょう。
テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
毎週代り映えがしないチャートですが、中段のドルトルコリラは巡航速度でトルコリラ安が続いていることを示していますし、下段ドル円も円安が続いていたものの先週の介入と思われる動きで上値がやや重たい展開であることを考えると、結果として上段のトルコリラ円はやや上値が重くなってくるであろうことが予想されます。
チャート内の平行線は8月24日急騰時のレンジの安値、半値押し、78.6%押しを示していますが、上述したことからこれまでの3本のラインの上半分から下半分へと下げるのではないかと見ています。
今週はもみあいから緩やかな下降トレンドへの移行を考え、5.22レベルをサポートに、5.45レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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