NYなどの休場もあり、基本は小動きか(10/9夕)

週明け9日のアジア市場は横這い推移。東京だけでなく台湾や韓国市場も休場で、積極的な動意は手控えられている。

NYなどの休場もあり、基本は小動きか(10/9夕)

NYなどの休場もあり、基本は小動きか

〇本日のドル円、全般的に手控えムードで149.00-25の25ポイントほどのレンジ取引に終始
〇新たな地政学リスク「イスラム組織ハマスによるイスラエル大規模攻撃」が相場の波乱要因となることも
〇今夜この後は米国・カナダの北米市場が休場で基本的には小動きと見られるが、要人発言に注視
〇ドル高円安方向は本日の高値149.25レベルが最初の抵抗。超えても先週末高値149.54は強い抵抗
〇ドル安円高方向、本日安値149円レベルの攻防にまず注目。割り込むと21日MAのある148円半ば意識
〇欧米時間のドル円予想レンジは148.70-149.40

<< アジア市場の動き >>

週明け9日のアジア市場は横這い推移。東京だけでなく台湾や韓国市場も休場で、積極的な動意は手控えられている。

先週末は、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが、イスラエルに対する大規模攻撃を行ったことが明らかとなり、新たな国際的な緊張を生み出していた。一方、米中高官による接触など関係改善を期待させる報道が幾つか観測され、思惑を呼んでいたようだ。
そうした状況下、ドル/円は149.10円レベルで寄り付いたものの、売買は全般的に手控えムード。新規材料に欠けるなか、結局149.00-25円という25ポイントほどのレンジ取引に終始している。16時現在では149.15-20円で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「ハマス攻撃」と「米中関係」について。
前者は、前述した「イスラム組織ハマスによるイスラエルの大規模攻撃」が新たな地政学リスクとして、取り沙汰されていた。また、国連事務総長や日米、そして英仏独の首脳がこぞってハマスを非難するコメントを発したほか、中国やロシアも「停戦を要求」するなどまさにハマスは孤立無援の状態に。さらに米国のバイデン政権は、イスラエルへの軍事支援を強化する考えを表明。また、米国防長官も海軍の原子力空母ジェラルド・フォードを中核とする空母打撃群を東地中海に派遣するよう指示したと明らかにした。いずれにしても、今後の動きが注目されている。

対して後者は、米商務省が、中国の42の企業・団体を新たに原則、輸出を禁じるリストに加えたと発表するなど、引き続き対立の芽は残るものの、一方で緊張緩和に向けた動きも活発化していたようだ。ポリティコが「米国務長官、今週の中国訪問を計画」と報じるなか、米上院民主党トップのシューマー院内総務率いる超党派上院議員団が7日から訪中を実施し、習国家主席との会談を模索していると伝えられていた。またバイデン氏も、「来月カリフォルニア州サンフランシスコで習氏と会談する可能性はある」と発言したことが明らかになっている。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は、3日に147.30-150.16円という大レンジを完成。そののち148.27-149.31円という、およそ1円の小レンジを形成しつつあったが、こちらは未完成だ。さらにいえば、当初の計画より上値が若干広がった感があり、148.27-149.54円の1.3円レンジの動静にまずは注目だ。前記小レンジの攻防にまずは注目で、超えてくるようだと大レンジが意識されよう。
基本的な日米金利差を背景としたドル高有利の状況にいまだ変わりがないなか、本日欧米時間はNYやカナダなどが休場となることもあり、基本的には小動きか。ただ、気掛かりなのは先でも取り上げた新たな地政学リスク「イスラム組織ハマスによるイスラエルの大規模攻撃」と、国慶節連休が明けた中国情勢。後者については、不動産リスクなど一時的に棚上げされていた問題が、再び表立って現れてくる可能性もあり、場合によっては相場の波乱要因に。

テクニカルに見た場合、ドル/円は形成していた1円レンジ(148.27-149.31円)を一時上抜けたが、結局レンジを広げただけで、元のレンジへと回帰。現在もそのレンジ内での推移となっている。つまり、レンジの上抜けを失敗した格好で、短期的には拡大したレンジ内での値動きを続けそう。ただ、次なる動意に向けたエネルギー蓄積の動きになるとみられることで、しっかりと放れた場合には値の飛ぶ危険性もないではない。

本日は目立った米経済指標の発表は予定されておらず、やや材料難の雰囲気も。また米国とカナダ、北米市場が休場となることで基本的には小動きか。ただ、バーFRB副議長の講演など要人による発言機会そのものは決して少なくない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは148.70-149.40円。ドル高・円安方向はここまでの高値149.25円レベルが最初の抵抗。仮に超えても、先週末高値149.54円はかなり強い抵抗か。
対するドル安・円高方向は、同じ本日安値である149円レベルの攻防にまずは注目。割り込むと移動平均の21日線が位置する148円半ばが意識されそうだ。

注:ポイント要約は編集部

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ドル円日足


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