トルコリラ円レポート月曜版
〇先週のトルコ円、安値が5.26レベル、高値が5.38レベル、予想よりも狭い値幅での動きに留まる
〇基本はドル円の木曜までの上げと、その後の下げの動きに沿う、対ドルでは緩やかなトルコリラ安続く
〇8/24のトルコ中銀会合、予想通り2.5%利上げなら相場へ影響なく、利上げ幅が小さい場合はリラ売りか
〇8/25にジャクソンホールでのパウエルFRB議長講演控え、中銀会合は大きな動きにはつながりにくいか
〇今週は5.15レベルをサポートに、5.40レベルをレジスタンスとする週を見る
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「ドル円の動きをベースに考えますので、前週の想定レンジに上下とも若干上方向にシフトしたレンジを考え、5.10レベルをサポートに、5.45レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が5.26レベル、高値が5.38レベルと、予想よりもかなり狭い値幅での動きに留まる一週間となりました。
先週のトルコリラは、ドルトルコリラはそれまでの3週間と同じペースで緩やかなトルコリラ安が続き、基本はドル円の木曜東京前場までの上げと、その後の下げの動きに沿った動きとなりました。わずか8銭レンジと一桁レンジになるとは思いませんでしたが、逆に日本の個人投資家もトルコリラから離れてきているということかもしれません。
FX業者による高金利通貨のキャンペーンは続いていますが、現在はトルコリラやランドから、北米経済圏にあるメキシコペソ円を進める業者が多いですし、素直に米ドルを勧めることも一般的と思います。ドル円でもスワップ金利が1万通貨あたりで200円を超えますから、取引量が多く流動性の高いドル円以外の新興国通貨を積極的には勧めにくいのではないかと思います。
トルコ国内の材料では24日にトルコ中銀の会合があり、コンセンサスでは2.5%の利上げで17.5%から20.0%となっていますが、トルコのインフレ率を考えるとまだまだです。ただエルドアン大統領への忖度も考えないとということを考えると、それ以上は難しいのだろうとしか言えません。コンセンサス通りで相場への影響はなし、それよりも利上げ幅が小さい場合はトルコリラ売りとなるのではないでしょうか。
ただ、25日にはジャクソンホールでのパウエルFRB議長の講演もありますので、今回の会合に関してはあまり大きな動きにはつながりにくいのではないかと見ています。
テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
中段のドルトルコリラは巡航速度で上昇、緩やかなトルコリラ安となっています。今週も基本はドル円の動きにそったものとなるはずですが、ドル円では先週後半の調整(円買い戻し)が出やすいと見られますので、その場合はトルコリラ円も下げという予想が妥当です。トルコ中銀の会合がコンセンサス通り、ジャクソンホールもサプライズなしであれば先週のレンジから下方向にやや広げて考えることが妥当そうです。
今週は5.15レベルをサポートに、5.40レベルをレジスタンスとする週を見ておきますが、中銀会合の結果とジャクソンホールには注意しておきましょう。
注:ポイント要約は編集部
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