トルコリラ円レポート月曜版(23/8/7)

先週のトルコリラは、対ドルでは26.815〜27.046とほぼ横方向の動きとなりましたが、ごく緩やかなドル高・トルコリラ安の動きが再開したようにも見えます。

トルコリラ円レポート月曜版(23/8/7)

トルコリラ円レポート月曜版

〇先週のトルコ円、ドル円の動きに沿って週前半は底堅く、週後半は上値が重い流れ
〇対ドルでは26.815〜27.046とほぼ横方向の動き、多くの投資家はトルコリラから離れている印象
〇8/3発表のトルコCPI、最近の利上げ効果見られず予想以上の伸び、レートへの影響はほとんど見られず
〇下ヒゲの長いローソク、ストップ狩りのような動きか、新興国通貨特有のリスクとして要注意
〇今週も引き続き大台の手前5.05レベルをサポートに、5.40レベルをレジスタンスとする週を見る

先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「大台5円を見た達成感もあり横方向のもみあいを考え、大台の手前5.05レベルをサポートに、以前の高値手前5.40レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が5.07レベル、高値が5.30レベルと、上下ともに予想レンジ内での値動きと先週も落ち着いた値動きの一週間となりました。

先週のトルコリラは、対ドルでは26.815〜27.046とほぼ横方向の動きとなりましたが、ごく緩やかなドル高・トルコリラ安の動きが再開したようにも見えます。そうした中でドル円が週前半は米金利上昇による円安、週後半は株安と米国雇用統計を受けた円高となった動きに沿って、トルコリラ円も週前半は底堅く、週後半は上値が重い流れを見せました。

最近のトルコリラはほとんど対ドルでは動きが見られず、既に多くの投資家はトルコリラから離れている印象です。結果としてほぼドル円の動きがトルコリラ円の動きになっているわけですが、トルコリラ円の動きで気になるのは、一時的にビッドの価格が下がり下ヒゲの長いローソクが散見される点です。

ドルトルコリラもドル円もそのような動きは見られませんので、トルコリラ円にだけ見られるスプレッド拡大が下ヒゲになっていると考えられます。理由としてはインターバンク市場で買い気配が下がった動きがそのまま反映されているというのが妥当な見方ですが、ひょっとすると買いポジションが多いトルコリラ円においてストップ狩りのような動きが発生し、それが下ヒゲの長いローソク足になっている可能性もあります。

こうしたストップ狩りは主要通貨ではそもそも起こりにくいのですが、トルコリラ円のように流動性が十分とは言えない新興国通貨では起こりうるリスクです。というのも、ストップに近づいてきた時にニュースでも出て通り抜けたらといったことを考えると、FX業者もそのカバー先であるインターバンクも取りあえずストップをつけに行く動きをしてくることがあるわけです。

引き続き下値不安のほうが大きいトルコリラを取引する際のリスクとして取引中の方も、これから取引する方も流動性リスクのひとつとして気にしておくべきでしょう。なお、ファンダメンタルな材料としてはCPIが予想以上の伸びとなり、最近の利上げ効果が見られないということはありましたが、レートへの影響はほとんど見られませんでした。

テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

トルコリラ円レポート月曜版

6月中旬以降は常に高値を切り下げる動きが続いてきましたが、先週は久しぶりに前週高値を上抜ける動きを見せ、先月の大台5.00円がいったんは底値となった動きと言えるチャートとなりました。ここからの上値の目途としては6月21日高値6.02と史上最安値5.00との38.2%戻し5.39となります。

ということで、今週も引き続き大台の手前5.05レベルをサポートに、5.40レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。


注:ポイント要約は編集部

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る