欧州中央銀行(ECB)政策金利に関する記者発表(23/7/28)

2023年7月26日・27日会合分

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欧州中央銀行(ECB)政策金利に関する記者発表(23/7/28)

欧州中央銀行(ECB)政策金利に関する記者発表

昨日ECB金融政策会合後に要旨の記者発表がありました。政策金利に関しては事前の予想通り0.25%の利上げを実施しました。

以下は昨日の金融政策に関する記者発表要旨です。

(記者発表要旨)

インフレ低下は続いているが、まだ長期間に亘り余りに高いままと予想されている。運営審議会は、インフレ率が適時に中期目標の2%に戻ることを確実とする決断をした。従って、本日3つの主要ECB金利に対し25ベーシスの引き上げを決定した。

今日の利上げは、インフレ見通し、基調インフレの変遷、そして金融政策伝達の強さに関し、運営審議会の査定を反映している。前回会合以降の進展は、今年の残りの期間でインフレが一段と下落するだろうが、長期間に亘り目標を上回ったままになるとの予測を支持している。幾つかの指標は緩和の兆候を示している一方で、基調インフレは全般的に高いままである。過去の利上げが力強く浸透を続けている。金融情勢は再び引き締まり、インフレを目標に引き戻す重要要素である需要をますます抑制している。

運営審議会の将来の決定は、インフレ率が2%の中期目標に向けてタイムリーに戻すために必要な限り、主要ECB金利が十分制限的な水準に設定されることを保証するだろう。運営審議会は適切となる制限の水準や期間を決定するにはデータに依存するアプローチに今後も従うことになる。とりわけ、金利率の決定は引き続き、入手する経済や金融データ、基調インフレの変遷、及び金融政策伝達の強さに照らして、インフレ見通しの査定に基づくことになろう。

また運営審議会は最低準備金の報酬を0%に設定すること決めた。この決定は、金融政策スタンスに関して現行のコントロールの度合いを維持し、金融市場に対して金利率決定の完全な浸透を確実にすることで、金融政策の有効性を維持することになるだろう。同時に、これは、適切なスタンスを実施するため準備金に対して支払われる全体的な利子額を減らすことにより、金融政策の効率性を改善するだろう。

(以下主要ECB金利に関する項目、資産購入プログラムの項目は略)

運営審議会は、インフレ率が中期で2%目標に回帰し、金融政策伝達の円滑な機能を維持するために任務内での全ての手段を調整する準備がある。更に、波及保護手段は、全てのユーロ圏諸国への金融政策の伝達に深刻な脅威をもたらす、不当で無秩序な市場力学に対抗するに利用可能であり、それにより運営審議会が物価安定の使命をより効果的に果たすことを可能にする。
(以下主要ECBの金利の項目やAPPプログラムの項目などは略)
(以上)


(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。

ユーロドルの相場は発表前に1.1130付近で推移していました。ECBは予想通りの25ベーシス利上げを実施しましたが、前回の内容より将来の引き締めニュアンスが軟化したことや米国第2四半期GDPは予想を上回ったことでユーロが売られ、1.0966まで下落し1.0979で引けました。昨日添付したユーロドルの週足では1.10を割り、最初のサポート1.0960で丁度止まりました。もしこのサポートを今日のNY終値で切ると、ユーロ高トレンドラインの下限方向である1.0755付近が視野に入ります。尚日足では1.0920〜30辺りにサポートがあります。上値は最低でも1.10を越えて終われればやや買い安心感がでます。

次回のECB金融政策は2023年9月14日木曜日に予定されています。FOMCは翌週20日(水曜日)に予定されています。


(2023年7月28日9:30、1ユーロ=1.0982ドル)

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