トルコリラ円ショートコメント
先週の振り返りですが、「未知のトルコリラ安領域に入ってきたため、トレードをすることは勧めないものの、5.50レベルをサポートに、6.30レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは安値が5.80レベル、高値が5.98レベルと、大きく動いた後でほとんど取引参加者がいなかった故のもみあいになったと見られます。
また先々週のトルコリラ安はゴールドマンサックスによるトルコリラ安見通しがきっかけになった面があり、その最初のターゲットに到達したことで売り手の利食い(ゴールドマンサックス自身?)も出たために動きが止まった可能性もあります。ゴールドマンサックスだけでなく、エコノミストはトルコ中銀が引き締めに転じない限りトルコリラ安が止まらないとしていることから引き締めへの転換を期待しているということもあったようです。ただ、ドル円での円安の動きがトルコリラ円の動きをもみあいにしたという面があることも間違いないでしょう。
今週は22日にトルコ中銀の政策金利発表があります。市場参加者の見方は分かれているようで、もし政策を転換して引き締めに動くようだと、これまでのトルコリラ安の流れにいったん終止符を打つ可能性があり、要注目イベントと言えるでしょう。現状維持ならばトルコリラ売り再開、もし引き締めに動けばドルトルコリラが21.6水準まで戻す可能性はありそうです。仮にドル円が現在の水準と変わらない141.75レベルだとすればトルコリラ円は6.56水準となります。
ここまでの緩和の主役であったエルドアン大統領は新内閣と中銀の方向転換に理解しているような発言をしたものの、直後には緩和を支持する発言もしているため、今回は個人的には現状維持のような気もしますが、先入観を持たずにイベントを待った方がよさそうです。
テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
中段のドルトルコリラの動きが止まってきたことで以前のようにドル円の動きの影響が強くなってきそうなチャートです。そのドル円はドル円週報にも書いた通りで142円台前半は円安警戒水準でもあります。となると、トルコ中銀のサプライズが無ければ、戻り売りが出やすい地合いになってくると言えるでしょう。
今週は引き締めへの転換というサプライズが無い前提で、5.70レベルをサポートに、6.20レベルをレジスタンスとする週を考えておきますが、もし引き締めへの転換がある場合にはレジスタンスは6.55水準となります。
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:上村 和弘
2023.06.20
トルコリラ円見通し リラ暴落一服、円安で6円割れを買われてしっかり(23/6/20)
トルコリラ円の6月19日は概ね6.28円から5.98円の取引レンジ、20日早朝の終値は6.01円で先週末終値の6.00円からは0.01円の円安リラ高だった。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:上村 和弘
2023.06.19
トルコリラ円見通し トルコ中銀利上げ観測でリラ暴落一服、円安を見ながらの推移(23/6/19)
トルコリラ円の6月16日は概ね6.02円から5.90円の取引レンジ、17日早朝の終値は6.00円で前日終値の5.93円からは0.07円の円安リラ高だった。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。