東京市場のドルは日銀会合後は買い戻される展開、円買い介入警戒は重しか
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、米国市場休場を受けて、円全面安の地合いが一服し141円台半ばまで押し戻された。
先週末の海外時間では、欧州中央銀行(ECB)や英中央銀行(BOE)が継続して利上げを行うとの見方が強い一方、日銀は現在の金融政策を据え置いたことで、円は主要通貨に対して総じて売られる展開が継続。目立ったドル買いが入ったわけではないが、円が売られたことで相対的にドルが上昇し、昨年11月以来の141円90銭台まで買われた。
一方、東京時間では、スタートからドルの上値は重く、142円台手前でのもみ合い継続後は日本株安も影響し、ドルは141円台半ばまで押し戻された。米国市場が休場のため、円売りのポジションを手仕舞うような売買が多く、ユーロ、ポンドなど欧州通貨も売り優勢となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:141円86銭
高値:141円97銭
安値:141円44銭
終値:141円61銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:155円24銭
高値:155円62銭
安値:154円65銭
終値:154円97銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:97円63銭
高値:97円85銭
安値:96円73銭
終値:97円23銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:182円01銭
高値:182円13銭
安値:181円23銭
終値:181円64銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33768円69銭
高値:33772円89銭
安値:33231円56銭
終値:33370円42銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
20時00分、欧、レーンECBチーフエコノミストが講演出席
20時40分、欧、シュナーベルECB理事が会議出席
※奴隷解放記念日の祝日のため米国市場は休場
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、バンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残した後は反発。6月15日に1円超の上影(上ひげ)を残したが、翌16日には上影を吸収し年初来高値を更新するなど強い地合いとなっている。
日足の一目均衡表では、雲上限(134円93銭)を明確に上放れており、「三役好転」が示現している。高値圏でのもみ合いを上放れ、半年ぶりの水準まで上昇していることから引き続き需給面は良好と言えよう。
ECBは7月以降も利上げを継続する公算は大きいと市場が見込んでいるほか、今週22日に開催されるBOEでも0.25%の利上げが見込まれるなど欧州通貨は総じて買われやすい地合いにある。相対的に強い主要通貨で並べると、利上げが見込まれるユーロ、ポンド、スイスフランに次いで、豪ドル、カナダドル、米ドルといった順番か。円は現状の金融政策を据え置くスタンスのためどの主要通貨に対しても売られやすく、円全面安のトレンドが出やすい。
ただ、21日と22日にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長による議会証言を控えていることから、米ドルの上値は少々重くなりそうだ。7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げの公算は大きいものの、3月時点で5.1%だったドット・プロット(金利予測分布図)を6月のFOMCにて5.6%に引き上げた真意をパウエルFRB議長の議会証言で確認したいとする市場関係者は多いだろう。こうした背景から、今週はわかりやすい欧州通貨が対円で買われる一方、ドル小休止の相場展開を予想する。
今晩の海外時間は、米国市場休場と先週末の一段高の反動などからドルの上値は重くなろう。本日の上値メドは、年初来高値水準の141円90銭、下値メドは心理的な水準でもある141円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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