ランド円レポート月曜版(23/2/13)

先週のランド円は、安値が7.28レベル、高値が6.94レベルと、予想レンジを下抜け年初来安値を更新、2022年1月6日以来の安値をつけた一週間となりました。

ランド円レポート月曜版(23/2/13)

ランド円レポート月曜版

〇先週のランド円、安値が7.28、高値が7.54レベルと予想レンジを下抜け年初来安値を更新
〇ドルランドは週を通してじり高の動き、ドルランドは12/1以来のドル高値に
〇9日にコロナ禍以来の電力不足の非常事態宣言が発動、ランドは対ドル、対円ともに売られる
〇今後格付けの引き下げなどにも発展なら、南アランド安は長期化する懸念高まる
〇今週は7.13レベルをサポートに、7.45レベルをレジスタンスとする週とみる

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「1月16日週のレンジ(7.37〜7.67)を参考にして、7.40レベルをサポートに、7.65レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.28レベル、高値が7.54レベルと、予想レンジを下抜け年初来安値を更新、2022年1月6日以来の安値をつけた一週間となりました。

先週のランドですが、週末に向けドル円は週初のドル高値を抜けられなかったものの、ドルランドは週を通してじり高の動きとなり、ドルランドは12月1日以来のドル高値を見たことから、結果としてランド円でもランド安の動きになりました。

ランド安のきっかけは2月9日の日経新聞の記事にもあった通り、電力不足が続くことによる非常事態宣言の発動を1月末以降検討し続けているというものです。そして、その9日にコロナ禍以来の非常事態宣言が発動されたことで、ランドは対ドル、対円ともに売られることとなりました。

南アの電力不足は深刻な状況で、首都のヨハネスブルクでさえ信号の消灯や水道の断水時間が長くなり、事業継続にも支障を来し今年の経済成長率は0.3%に落ち込むと見込まれています。既に投資判断の引き下げを行う金融機関も出ていますが、今後格付けの引き下げなどにも発展するようであれば、南アランド安は長期化する懸念が高まるでしょう。

今週も経済指標の発表はあるものの、それ以上にエスコムに対する訴訟(検討中の企業も出ている)であるとか、電力不足の状況がどうなるのか、電力問題が最大の懸念材料となっていきそうです。

テクニカルにはランド円の週足チャートから見て行きます。

ランド円レポート月曜版

これを見るとわかるように現在は昨年高値からの下降チャンネルの中での動きを続け2021年11月安値と2022年高値の78.6%押しまで売られてきました。ここで下げ止まるような好材料が見当たらないとなると、まずは昨年安値の7.13、大台の7.00、2021年11月安値6.89と次々と狙われやすい流れとなりそうです。

いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。

ランド円レポート月曜版 2枚目の画像

短期的には1月18日高値からのレジスタンスラインとそれに平行に引いた線による下降チャンネルの中の動きを継続中と見てよいでしょう。また下に引いた赤の水平線は上述した昨年安値の7.13で今週末には下降チャンネルの下限と重なります。

今週はこの7.13レベルをサポートに、レジスタンスラインが位置する7.45レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。

注:ポイント要約は編集部

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