東京市場のドル・円は132円台到達、14日の米CPI発表を前にドル買いは一服か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、じりじりとしたドル買いの地合いとなった。先週末は、日銀新人事案報道で一時130円割れとなる場面も見られたが、総裁候補の植田和男元日銀審議委員が「金融緩和の継続が必要」と10日にコメントしていることもあり、金融政策をすぐに見直すという警戒感は剥落。東京市場は、時間外取引で米長期金利が3.7%台と高い水準で推移したことや、市場関係者が「植田氏はリアリストのため、経済指標を確認して適切な金融政策を行っていく」といったコメントなどが影響して、2月7日以来の132円台をつけた。なお、日経平均株価は寄付きから下げ幅を拡大するなど、株式市場は日銀新人事報道をまだ消化できていない様子。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:131円51銭
高値:132円21銭
安値:131円45銭
終値:132円18銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:140円35銭
高値:141円07銭
安値:140円34銭
終値:141円04銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:90円93銭
高値:91円39銭
安値:90円82銭
終値:91円34銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:158円50銭
高値:159円28銭
安値:158円40銭
終値:159円23銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:27550円35銭
高値:27570円32銭
安値:27266円94銭
終値:27427円32銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
特になし
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、上値抵抗線として意識されていた20日MAを明確に上放れており、バンドの+2σをうかがう格好となっている。今後は、徐々に切り上がる20日MAをサポートに、ドル買いのトレンドが強まりそうな形状には見える。
国内重要イベントと見られていた、14日の政府による日銀新人事案の国会提出は、既に織り込まれていることから、目先の注目は14日深夜の米消費者物価指数(CPI)となろう。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長などFRB関係者の多くは、インフレ等の経済指標を要注目としていることから、インフレ鎮静化が確認された際には「年内利下げの可能性再燃」でドル売り、一方、インフレ再加速が確認された際には「年内利下げ見送り」でドル買いといった短期的なシナリオが想定できる。
ボリンジャーバンドはバンド幅がさほど収縮していない、つまりエネルギーは蓄積されていないことから、一気にドル買いが強くなる展開は無いと考える。3日に発表された米雇用統計が想像よりも強すぎたことから、米経済指標を見極めたいとするムードは強まると想定し、東京市場でみられたドル買いは海外市場では一服するだろう。本日の上値メドは、2月6日の高値132円91銭、下値メドは131円45銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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