予断許さないが14日の材料にらみ揉み合いか
〇本日のドル円、円全面安の展開で夕方に掛け円売りが優勢、7日以来の132円台に
〇レンジ上限の6日高値132.90を視界内に捉えた値動き、上値リスクが高い
〇米消費者物価指数の発表が予定されている明日の値動きに要注意
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは131.30-132.70
〇ドル高・円安方向は先週6日高値の132.90、抜ければ135円が視界内に
〇ドル安・円高方向は、本日東京安値を含めた131.30-50が目先のサポート
<< 東京市場の動き >>
週明け13日の東京市場は円全面安の展開。とくに夕方に掛けて円売りが優勢となり、ドル/円は7日以来の132円台を示現している。
先週末は、「中国の偵察気球」と思しき物体がまたもや観測され、カナダ上空で撃墜されている。そうしたなか岸田首相が11日に内視鏡手術をうけたのち自宅に帰宅し静養したが、本13日から通常執務を行っていたようだ。
ドル/円はおおむね「寄り付き安・大引け高」の動き。寄り付いた131.40円レベルを日中安値に緩やかな右肩上がりをたどっている。とくに目立った材料はなかったが、時間外で取引されている米金利が高原推移となったことなどが材料視されていたという。16時現在では132.25-30円の日中高値圏で推移し、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは「日本金融政策」と「偵察気球問題」について。
前者は、先週末の10日に「政府、次期日銀総裁に経済学者の植田元日銀審議委員起用の意向」などと伝えられ一時混乱。市場で最有力候補と目された雨宮氏や中曽氏ではなく、ほぼノーマークだっただけに、とくに海外勢はパニック状態となったが「どうやらリフレ派ではなさそう」といった見方が広がると徐々に落ち着きを取り戻している。そうした意味では、取り敢えず材料として一旦消化した感もあるが、週末に立憲民主党の泉代表が「日銀総裁人事は政策を見定めて判断する」と述べたことなどを気にする向きも。可能性としては高くないが、「人事案に不同意」を示すこともないとは言い切れない。
対して後者は、前述したように「中国の偵察気球」と思しき物体がまたもや観測されると、カナダ上空で撃墜されている。カナダ軍が残骸を回収し、分析を進めるとしている。一方、米国は中国軍の偵察気球製造などに関与したとして、中国企業6社を禁輸リストに追加すると発表。制裁措置に踏み切った。そうした一連の行動に対し、中国サイドは再び反発するとともに、「山東半島沖で正体不明の飛行物体を発見、撃墜する準備をしている」などと公表。自らも被害者との認識を示していたが、後者は自作自演ではないかといった声も少なくないようだ。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場は、本日東京時間に7日以来の132円台を示現。大きな意味ではレンジ内ではあるものの、レンジ上限である6日高値132.90円を視界内に捉えた値動きとなっている。素直に考えればドルの上値リスクが高い。しかし、今年のドル/円の特徴のひとつが「ダマシ」が非常に多いこと。上値トライかと思わせながら失敗、逆に一転して下値トライなどといった展開にも一応注意しておきたいところだ。
材料的には、「日銀正副総裁人事の提示」に加え、NY時間には注目の米消費者物価指数の発表が予定されている明日14日の値動きはとくに要注意。本日の欧米時間は、基本的にそんな明日の材料をにらみやや動きにくい展開をたどる可能性も。米金利の動きに一喜一憂、日米金融政策についても思惑の交錯した展開が続きそうだ。
テクニカルに見た場合、ドル/円は移動平均の21日線と一目均衡表の先行帯の雲の下限に挟まれる格好で、先週は129.80-132.90円という3.1円レンジでの推移となった。短期的には、そんなレンジ取引がしばらく続くと予想したのだが、本日東京時間にドルは予想以上の上昇でレンジ上限超えが意識されている。まずはレンジ上放れの有無に注目だ。仮に超えれば134円後半から135円がターゲットに。
本日は目立った米経済指標の発表などが見当たらない。また、要人の発言機会もボウマンFRB理事による講演ぐらいで、決まり物の材料はやや少なめか。ただ、「偵察気球問題」をはじめ積み残しの懸念要因は数多い。予断は禁物だ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは131.30-132.70円。ドル高・円安方向は先週7日高値の132.70円、そして6日高値の132.90円の攻防に注目。上抜けたら少し遠いが135円が薄っすら視界内に。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値を含めた131.30-50円が目先のサポートか。底堅いイメージだが、しっかり130円前後に位置する21日線が意識されそうだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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