トルコリラ円レポート月曜版
〇トルコリラ円、ドル円の限定的値動きを受け、安値7.16高値7.37 と前週レンジ内で推移
〇対ドルも動きなし、トルコ金融政策や利下げ姿勢を背景に取引需要に欠ける
〇22日トルコ中銀会合、予想は現状維持、前回会合にて年内1桁9%金利は実現済み
〇日銀会合での出口戦略、円高方向の動きには要注意
〇今週は7.14レベルをサポートに、7.37レベルをレジスタンスとする週とみる
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「3週前安値圏と10月21日高値を起点としたレジスタンスラインを参考にして、7.10レベルをサポートに、7.40レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.16レベル、高値が7.37 レベルと、予想レンジよりもやや狭い値幅での取引に終始した一週間となりました。
先週もドルトルコリラはほとんど動かず、ドル円の動きがそのままトルコリラ円の動きになるという動きで、かつドル円が上下とも限定的な値動きを続けていることもあってトルコリラ円はほぼ前週のレンジの中での動きとなりました。
本来であれば米国が利上げに動きトルコが利下げを行っていることでドル円以上にトルコリラ安が進む流れなのですが、トルコ国内の金融政策が外貨への投資を難しくしていることもあって、トルコリラを売買する向きがいないこと、また海外の投資家も高いインフレ率であるにもかかわらず利下げを継続するトルコ中銀を見放している感が強く、ドルトルコリラでまともに取引を行う参加者がほとんどいないというのが現在の状態です。
そして今週は22日にトルコ中銀の会合がありますが、前回9%へと利下げして年内に一桁の金利を実現したこともあり、今回は現状維持がコンセンサスとなっています。現在のトルコ中銀は利上げという方向はあり得ないため、サプライズがあるとすれば更なる利下げでしょうが、さすがに今回は無いと見られます。
もし今回も利下げをするようであれば、さすがにトルコリラ売りにつながると思いますが、それでもドルトルコリラが動かないという場合、もはや誰もドルトルコリラを相手にしていないという現われです。今回というよりは今後の利下げの可能性がある時に考えることとなるでしょう。
それよりは最近は日銀の政策点検、政府との共同声明見直し、といったポスト黒田総裁の見方が目立つようになってきました。こちらに関しては明らかに出口戦略方向、つまり円高の流れを考えることになるのですが、火曜には日銀会合が開かれることから念のため、ドル円での円高の動きには注意しておきたいところです。
他には気にすべき材料もありませんので、いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
直近2週間のレンジにラインマーカーを引きましたが、今週も上下ともこの水準を参考にしてよいと思います。今週は7.14レベルをサポートに、7.37レベルをレジスタンスとする週を見ておきますが、日銀の会合前後の思惑と円高方向の動きには注意しておきましょう。
注:ポイント要約は編集部
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
南アランド円週報:『約1カ月ぶり安値を更新するなど上値の重い展開が継続中』(11/23朝)
南アランドの対円相場は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週前半にかけて、一時8.44円まで下落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
トルコリラ円週報:『トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定。一巡後の反発に期待』(11/23朝)
トルコリラの対円相場は、9/16に記録した史上最安値4.10円をボトムに切り返すと、11/15にかけて、約3カ月半ぶり高値4.56円(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:上村 和弘
2022.12.20
トルコリラ円見通し 日銀金融政策決定会合と総裁会見が持ち合い放れのきっかけとなるか注目(22/12/20)
トルコリラ円の12月19日は7.35円から7.27円の取引レンジ、20日早朝の終値は7.33円で先週末終値と変わらずだった。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:上村 和弘
2022.12.19
トルコリラ円見通し 7.30円を挟んだジグザグ型の持ち合い(22/12/19)
トルコリラ円の12月16日は7.39円から7.31円の取引レンジ、17日早朝の終値は7.33円で前日終値の7.39円から0.06円の円高リラ安だった。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。