トルコリラ円レポート月曜版
〇先週のトルコリラ円、安値7.56、高値7.70レベルと週予想レンジの中で下値が底堅い動きの一週間
〇今週は週初に8月CPI発表、81.22%とついに80%の大台を超えてくる予想
〇高いインフレ率だがトルコ中銀は8月会合で利下げ、9/22の会合でも再利下げの可能性も
〇現在はドル円での円安進行がトルコリラ円を支えている状況
〇今週は7.45レベルをサポートに7.75レベルをレジスタンスとする週と見る
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「下値は前週の安値圏、上値は平行チャンネルの上側のラインを目途とした動きが考えられ、7.45レベルをサポートに7.70レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.56レベル、高値が7.70レベルと、週予想レンジの中で下値が底堅い動きの一週間となりました。
先週のトルコリラは、4〜6月期GDPが予想よりも強いといった好材料はありましたが、対ドルの動きを見る限り週前半はほとんど動きが見られず、週後半に若干ドル高の動きが見られた程度でした。トルコリラよりも米金利上昇の動きがドル買い材料となり、トルコリラ以上に140円の大台乗せとなったドル円でのドル買いが強かったことから結果としてトルコリラ円も強くなったということに過ぎません。
今週は週初に8月CPIの発表がありますが、前回が79.6%、今回予想が81.22%とついに80%の大台を超えてくる予想となっていますし、同時に発表されるPPIも前回144.61%、今回予想は出ていませんが、おそらくは高い数字が出てくることは間違いないでしょう。しかも、高いインフレ率となっているにも関わらずトルコ中銀は8月会合で利下げしていますので、9月22日の会合でも再利下げしてくる可能性もあります。
9月21日のFOMCでは0.75%もしくは0.5%の利上げが行われることから、金利差拡大とインフレが悪化する可能性を見越して、今後トルコリラが売られる可能性は高いと言わざるを得ません。現状は単にドル円での円安進行がトルコリラ円を支えているだけですから、ドル円での円安の動きが鈍くなってくる際には注意が必要です。
またドルトルコリラに関しては、トルコリラの史上最安値(ドル最高値)は昨年12月の18.257ですが、先週の高値は18.256でした。こちらはドルトルコリラの週足チャートで確認しておきましょう。
チャートを見てもわかりますが、ほぼ同じ水準にトルコリラ安が進んでいて、今後トルコリラにとっての悪材料が想定されるとなると、今週中にも新値更新という動きが出てきてもおかしくありません。その時のドル円の水準にもよりますが、トルコリラ円もそろそろ反転下落の動きを考えるタイミングになってきているのではないかと考えています。
いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)を見てみましょう。
先週同様に8月2日安値からの平行上昇チャンネル(青)を引いてあります。また新たに8月15日からのサポートライン(ピンク)も引いてみました。今週はピンクのサポートラインと平行チャンネル上側のラインとで構成される緩やかな上昇ウェッジの中での動きをベースに、このサポートラインを割り込みチャンネル下限に向かう動きを考えたいところです。
今週は引き続き上昇チャンネル2つのラインを参考にして、7.45レベルをサポートに7.75レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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